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国士舘大学

入試対策情報

現代文

2023年度入試の問題分析

前期選抜試験(2月1・2・4日実施)と、デリバリー選抜試験(2月3日実施)の現代文を分析する。2023年度も「国語」の試験時間は60分で、現代文の大問を3題解くという形式だった。問題文の分量は2,000~4,000字前後だが、おおむね3,000字前後の文章が多い。2023年度の問題文のテーマは、文学、科学、文化、身体、デジタル・メディア、時間、労働、外国語などであり、例年どおり多岐にわたっている。問題文の難易度は私立大学の標準的なレベルである。

設問数は大問1題に8問か9問であり、今回分析した問題はすべて、「国語」全体(現代文3題)で25問だった。解答方式はすべてマークシート方式。漢字、語句の意味、文学史、空欄補充、脱落文挿入、傍線部内容・理由説明、本文全体の内容判定など、私立大学入試の一般的な設問構成となっている。例年、国士舘大学では漢字・語句の意味・文学史などの基礎的な知識を問う設問が比較的多く出題されており、2023年度もそうした傾向が踏襲されている。

2024年度入試対策・学習アドバイス

基礎的な文章読解力を養成しよう

例年、比較的平易な文章が出題されている。とはいえ、問題文のテーマは様々なので、普段からできるだけ多様なジャンルの文章を読み、それぞれの文章を十分に理解しておくことが大切だ。そうした経験の蓄積が、同じようなジャンルに属する別の文章を読むときに役立つからである。普段、問題集やテキストの問題を解くときにも、ただ設問を解いて採点して終わりといった、点数だけを気にする勉強ではなく、問題文の内容を十分に理解する取り組みが重要になる。そうした、一見遠回りに見える取り組みが読解力の基盤をつくることにつながるのである。

大学入試の問題文には、抽象的な言葉や古めかしい慣用表現などが頻出する。したがって、そうした言葉の知識をできるだけ充実させておくことが、読解力だけでなく、語句の意味や漢字の設問での得点力の向上にもつながる。語彙(ごい)力をアップするためには、現代文の重要語集などを利用し、電車で移動中などのちょっとした時間に、無理なくこまめに言葉の知識を拡充しておこう。

標準レベルの問題集を利用しよう

例年、設問はオーソドックスなものばかりであり、難易度も標準的だ。したがって、市販の基礎~標準レベルの問題集を利用し、基本的な文章読解力と、本文の根拠に基づいて解答する力を身につければよい。問題集を選ぶ際のポイントは、解説が丁寧にわかりやすく書いてあるかどうかだ。ひとつの目安として、全体のページ数の3分の1以上は解説に費やしたものを選びたい。問題に取り組む際には、本番での時間配分に合わせて問題を解く練習をしよう。実際の試験時間60分に合わせて、大問3題を解く練習が必要だ。時間内に解く練習をした後は、今度は時間を十分に使って、じっくりと問題文を読み直し、筆者が何を伝えようとしているのか、各設問で出題者は何を要求しているのかをよく考えたうえで、自分の解答をあらためてチェックしてみよう。それから答え合わせをして、解説を熟読すること。解説をよく読んで、読解や解答のポイントをしっかりつかむことが大切だ。また、間違えてしまった漢字や語句の意味などを確実に覚えておこう。