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東洋大学大学からのお知らせ 入試対策情報

現代文

2025年度入試の問題分析

複数の日程があり、いずれも問題一が漢字の書き取り、問題二が現代文の長文読解、問題三が古文という出題形式である。ここでは問題一・二について分析する。問題一は傍線部と同じ漢字を用いる熟語を選ぶ問題。漢字問題が独立した形になっているのが特徴的である。問題二の本文の長さは日程ごとに異なり、2025年度は約4,200〜約5,300字だった。どの日程でも、問題文は高度な内容を扱った文章である。2025年度は「現象学の時間論」「確率、リスクと人間の行動」「彫刻家フェルナンデス・アルマンの芸術」「文学と映像」などをテーマとする評論が出題された。とりわけ哲学の一分野である現象学についての評論は、なじみのない受験生にとって読み進めるのが相当困難だったであろう。問題二の設問は、空欄補充、脱文挿入、傍線部の内容説明、本文全体の内容一致などで構成される。最後の内容一致問題は日程によって9個の選択肢から本文に合致しないものを3つ選ぶ問題と、6〜7個の選択肢から本文に合致するものを2つ選ぶ問題があった。解答はすべてマークシート方式。問題の難易度は標準的である。

2026年度入試対策・学習アドバイス

漢字と語彙(ごい)を着実に習得する

知識問題は大きな割合を占めるので、ここで確実に得点できるよう入念に準備して臨もう。漢字については大学入試向けの漢字問題集を何度も繰り返すこと。短期間で集中して終わらせるより、毎日少しずつ進める方が効率的だ。空欄補充問題では語彙(ごい)力が問われる。知らない語や意味を正確に理解していない表現を見つけたら、必ず国語辞典で調べるようにしよう。また、現代文の用語集なども活用して、言葉に関する知識を身につけよう。漢字にせよ語彙(ごい)にせよ、一週間に一日程度「復習の日」を設け、その週に学んだことを確認するとよい。

背景知識を身につける

問題文のテーマについて専門的な知識が求められるわけではない。しかし、背景について少しでも知っておくと議論が格段に理解しやすくなる。時間に余裕があれば、過去に出題された問題文の原典にあたる本や記事を読んでみよう(問題文に使用された箇所とその前後だけでもよい)。同じ分野の入門書を読むことも理解に役立つ。また、現代文の用語集には学術用語に関する解説が含まれているものもあるので、自分が苦手意識を持つ分野やテーマについては繰り返し読んで、どのようなことが問題になっているのか知っておこう。

読解力を磨く

問題文のレベルが高いので、まずは文章を最後まで読み通し、理解する力を養いたい。そのためには、筆者の問題意識と議論の展開を絶えず意識しながら読み進めることが必要になる。慣れないうちは文章の内容を段落ごとにまとめ、つながりを確認する練習をしよう。問題演習には、選択肢問題中心で標準レベルの問題集を用いる。また、センター試験や共通テストの過去問も利用できる。選択肢問題を解く際にはフィーリングで何となく選ぶのをやめ、必ず根拠を見つけてから解答するようにしよう。答え合わせをする際、正解だけでなく、不正解の選択肢に関しても根拠(なぜ誤っているか)を確かめる。こうした作業の繰り返しで確実に読解力が向上する。

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