<入試科目の掲載について>
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私立

ふぇりすじょがくいん

フェリス女学院大学

フェリス女学院大学大学からのお知らせ ゼミ研究室紹介

掲載している内容は、2023年1月時点のものです

国際交流学部 国際交流学科
杉之原ゼミ

杉之原ゼミの1枚!

日本は島国です。日本にいると、ほかの国を意識する機会は少ないように感じてしまいます。

グローバル化が進む現代、日本も国際社会の網目のなかにしっかり入っています。

では、国際経済は私たちの生活にどんな影響を与えていますか。

円安が物の値段に影響したり、多くの外国人労働者に経済が支えられていたりと、国際経済と私たちの生活は深く結びついています。

国際経済の視点からジェンダーや労働者の問題を分析する

研究テーマ

複雑な要素が絡み合う国際経済の仕組みを理解する

「国際政治経済学」と聞くと、堅苦しい学問だと思われがちだが、社会のグローバル化が進むなか、国際経済は私たちの生活に密接に関係している。「身の回りには外国製の物があふれています。TikTokやYouTubeなどを通して海外から発信される情報にも日常的に触れています。たとえ日本で生活していてもあらゆる場面に国際経済の仕組みが影響しているのです」と杉之原真子先生は話す。

例えば、ロシアのウクライナ侵攻。遠い国の出来事であっても原油や小麦粉などの価格が上昇し、日本の暮らしにも大きな影響を与えている。また、近年アメリカは中国に対して貿易などを制限する政策をとるようになった。これは安全保障の観点からとられているものであるが、部品が世界中から調達されているスマートフォンの生産コストが上がるなどの結果となり、世界の経済がスムーズに回らなくなる可能性がある。

「国際経済はいろいろな国が複雑に絡み合っており、どこにいようと国際社会の網の目のなかに組み込まれています。しかも、国や地域ごとに価値観は多様で、問題は非常に複雑な様相を呈します」杉之原ゼミは、こうした国際経済の仕組みを理解することが目標のひとつだ。「国際経済を学ぶことで、まずは問題が多面的かつ非常に複雑で、一筋縄に解決できないことを知ってほしいと思います」。

ゼミで身につく力

広い視野と多角的に物事を考える力を養う

ゼミでは、経済格差、ジェンダー問題、マイノリティ、外国人労働者など、学生の関心に合わせて様々なテーマが取り上げられる。例えば、アメリカでは自分の力で成功を勝ち取るという意識が強く、それがイノベーションを生み出してきた。しかし、経済格差が大きくなれば、教育の機会が得られないなど不利な立場に立たされる経済弱者が生まれ、人種問題や社会の分断が起きてくる。似たような問題は日本でも見られ、ゼミでは日本と比較しながら議論していくことも多い。また、日米だけでなく、アジア、ヨーロッパなど様々な国の問題も取り上げ、幅広く学んでいく。

同じ文献を読んでも人によって意見が異なり、問題を見る角度も違う。議論を通してそうした気づきを得ることで視野が広がる。「どの意見が正しいか、間違っているかではなく、多様な価値観や社会背景を理解し、多角的に物事を見て考える力を身につけることが大事です。そして、現代の国際経済の分析を通して、何事も当たり前だと思わないで、解決のために自分に何ができるのかを考える姿勢を身につけてほしい」と先生は言う。

学生の声


議論を通して、意見をまとめる力と聞く力が鍛えられます

国際交流学部 国際交流学科
4年 E.A.さん

*学年・インタビュー内容は取材時のもの

杉之原先生のゼミを選んだのは、2年次の基礎演習を受講した際にいろいろな文献に触れながらジェンダーや労働環境の問題について考え、深く広い知見を養えると思い、興味を持ったからです。

ゼミでは多様な文献を読むおもしろさを知りました。例えば、トランプ前大統領は反対派が多いように見えて、大統領選の投票時に賛成派が増えました。日本では、過激な発言が多く批判が大きいイメージでしたが、アメリカではなぜ賛成派の人たちが少なくないのか、文献を通しその理由がわかると、物事の見え方が変わってきて、視野が広がりました。

また、ゼミは議論が中心で、そこでも多様な物の見方に触れられます。正解のない問題について話し合うのは難しいけれど、自分にはない意見を聞けたり、同じ文献を読んでも人によって受け取り方が違うと知ったり、とても勉強になります。また、意見を主張するだけでなく、ほかの人の考えを聞き、吸収する大切さも学べます。知識に加え、社会に出て役立つ学びができるのも杉之原ゼミの魅力だと思います。

ゼミ活動の様子

ゼミではあらかじめテキストやトピックを提示し、4人程度の小グループで議論を行う。

最後にグループで出た意見を発表。重要なポイントは先生が解説を加える。

指導教員 杉之原 真子 教授

1997年東京大学大学院総合文化研究科国際関係論専攻修士課程修了、2014年米国コロンビア大学大学院政治学部博士課程修了。東京大学社会科学研究所助教等を経て、2015年にフェリス女学院大学国際交流学部准教授。2021年から現職。

このページに関するお問い合わせ

大学・部署名 フェリス女学院大学 入試課
Tel 045-812-9183
E-mail univ-nys@ferris.ac.jp

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