愛知淑徳大学大学からのお知らせ 入試対策情報
現代文
2024年度入試の問題分析
一般入試前期〔3教科型・2教科型〕2月6日実施の国語は計3題。現代文2題(第一問・第三問)と古文1題(第二問)からなる。
第一問は、モノに付与された意味・観念を受け取り満足のない消費を繰り返す社会を変えるために、きちんとモノを楽しむための訓練を積む必要があるということを述べた文章からの出題である。第三問は、人が様々な物語を集めて自己をつくったり、世界そのものを理解したりしているということを述べた文章からの出題である。
文章量は各4,000字強。読解の練習を積んだ受験生にとっては、論旨展開・主旨を理解することは困難ではなかったはずである。設問は全問マーク式。
設問数は第一問が11問、第三問が8問。漢字・脱文補充・空欄補充・傍線部の内容説明・理由説明・主旨判定といった入試に頻出のものが中心である。設問全体の難易度は標準的といえる。
2025年度入試対策・学習アドバイス
確かな読解力を身につけよう
出題されている文章は、論旨展開を丁寧にたどれば、理解できるものが中心である。受験生にとって読み慣れない文章や長文が出題されたとしても、見た目の印象で諦めたり焦ったりするのは禁物だ。論点が何か、それがどのように展開されていくのかを本文に即してたどっていけば、読解できる。設問にしても、文章の内容を把握したうえで、傍線部なり空欄なりの文脈を正確に理解し、選択肢を検討できれば、解けるものがほとんどである。
したがって、標準的な問題集で、文章のつながりを意識して読み、問題を解く練習をしておこう。その際、問題を解いて答え合わせをして終わり、で済ませてしまわないこと。問題集の解説を読むことで、文章の意味や筆者の主張を正確に把握できていたか、できていなかった場合はどこに着眼すればよかったのか、また、間違えた問題ではどういう理由で間違えたのか、確実に正解するためにはどこに着眼しどのような手順を踏めばよかったのか、といったことを意識しながら学習を進めることが不可欠である。
知識問題は確実に得点しよう
第一問で漢字が5問、ことわざが1問出題されている。これらの知識問題の対策を講じておくこと。漢字の問題集と基本的な国語知識の問題集を仕上げておくとよいだろう。また、日頃から知らない語句や事項を辞書や国語便覧などでこまめに調べ、知識を拡充しておきたい。
入試問題に慣れておこう
60分という試験時間で、大問3題を解かなければならないことを考えると、問題を解くスピードについてもある程度意識しておく必要がある。第一問・第三問で設問数が多いだけでなく、難度の高い問題も出題されている。そうした問題に時間を取られすぎると、解けるはずの問題を解く時間まで奪われてしまい、トータルで得点することが難しくなってしまう。むやみに焦ることなく、解きやすい問題から解いていくようにしたい。
したがって、過去問を実際に時間を計って解く練習を積むなかで、試験時間内に大問3題を解くためのペース配分を確認しておこう。時間内に解き終わらなかったときは、解く際にどこで時間をかけたのか、なぜ時間をかけたのかといったことを振り返ってみると、時間短縮のヒントが見つかるはずである。