<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

どうししゃ

同志社大学

同志社大学大学からのお知らせ ゼミ研究室紹介

掲載している内容は、2022年7月時点のものです

グローバル・コミュニケーション学部
中田ゼミ(動機づけ・教育)

中田ゼミの1枚!

ゼミでの2年間ではどのような学びを行いますか。

3年生の前期は動機づけとLearner-centered instructionの基本的理論。後期は関連する論文を探して発表も行います。

4年生はゼミ論に集中する形ですか。

前期は研究方法の基本について学び、ゼミ内で予備調査などを行ってレポートを作成。後期から本格的なゼミ論執筆を行います。

人はなぜそのように考え、行動するのかを探り、
必要な支援を考える

ゼミのテーマ

どうすれば動機づけはできる?
教え合うことも一つの方法

かつて、長年にわたって教育大学で現職教員教育および教員養成に携わってきた中田賀之先生が研究の対象にしているのは学習者。教師側がどのような教室環境をつくれば、学習者の動機づけ(=モチベーション)が生まれるのか、またそのためにはどのような授業を展開すべきかを学習者の視点から考察。言語教師教育にも役立てている。

例えば、近年の小・中・高等学校では英語での授業が奨励されているが、「英語を使いさえすれば良いわけではなく、生徒たちが自発的に英語を使うようになる環境を整えることが大切です」と中田先生は話す。

生徒自身が英語を使ってみようと思える雰囲気をつくるには、どのような支援をすれば良いのだろうか。一例として、あえて答えられそうな質問を投げ掛けて答えられた時は教室全体で拍手をすることで、成功体験を獲得させる。英語力の高い生徒と低い生徒をグループやペアに組ませて教え合いをすることで、能力が高い学習者の学びにもつながっていくことなどが挙げられる。

学びのサポート

必要以上に手を出すことは
オートノミー促進の機会を奪う

先生が掲げる研究テーマのひとつにオートノミーがある。これはヨーロッパとアメリカでは意味合いが異なるが、日本語では自律性と訳される。一方的に教え込んだり、コントロールするのではなく、いかに本人の自律性や挑戦をサポートできるかという考え方だ。

ゼミにおけるゼミ論のテーマ選びや研究遂行・論文執筆のプロセスにおいて試行錯誤するなかで学生は力をつけていく。必要な説明やサポートは行われるが、あくまで本人自身の選択でゼミ論執筆を進めなければオートノミーは伸びない。必要以上に手を差し伸べることは、むしろ本人の挑戦を妨げることになり、結果として「オートノミー促進の機会を奪う」ことになってしまう。

ゼミの特徴

自らの経験をベースにして
学部らしい学びを実践

ゼミでは、レジュメを作成して発表するほか、「英語教育研究法」を参考にしながら、学習者へのアプローチの方法を考え、写真のような論文のレビューも行う

学習者が責任をもって考える機会がつくれる授業の形態は、Learner-centered Instruction(LCI)とも呼ばれる。ゼミでは、テーマを選んだり、ディスカッションしたり、互いの考えを共有するスタイルと、伝統的な教え方とどういう違いがあるのかも考察している。そこに、留学を経験しているグローバル・コミュニケーション学部生特有の知見も加え、教え込むスタイルの授業や競争の重要性も踏まえつつ、LCIと対比させ考えさせつつ、体系性とバランスの取れた適切な支援の方法を探っている。

ケース・スタディーに重きを置いているのも特徴だ。文系の生徒は、なぜ数学が苦手なのか。部活やアルバイトは一生懸命頑張れるのに、どうして英語は学ぶ気になれない生徒がいるのか。学生が自らの経験をベースに検討を重ね、どうすればより良い動機づけができるのかを協働で探る。論文を探して読む、データを取る、インタビューをするといった教育心理学の手法も用いながら、一般的な外国語学部とは異なる、グローバル・コミュニケーション学部らしい学びを進めている。

学生の声


苦手な英語が話せるようになりたくて、
あえて留学経験できる学部に

グローバル・コミュニケーション学部
グローバル・コミュニケーション学科
4年 K.K.さん

*学年・インタビュー内容は取材時のもの

グローバル・コミュニケーション学部を選んだ理由は、留学が必修だったから。留学先で履修した授業も、同志社大学の卒業単位として認められるという点も背中を押しました。そもそもなぜ留学がしたかったかというと、英語が苦手だったからです。実は親戚にペルー人がいるので、私はスペイン語が話せます。にもかかわらず、文法から入る学校の英語は得意ではありませんでした。そこで、留学先でなら、スピーキングとかリスニングといった他のスキルから英語が学べると考えたのです。

中学・高校時代にも計2年間アメリカに留学していたので、今回はさらに高度なビジネス英語を学ぶことが目的でした。ところがコロナウイルスが流行したため、3週間で帰国。その後はオンライン留学に切り替え、有意義な学びを行うことができました。

大学卒業後は大学院に進学する予定です。母が心理学を学んでいたこと、個人的に犯罪心理学への興味があるので、動機づけに関する学びも生かし、更生のためにどのように動機づけすればいいのかを研究したいと思います。一方、教職課程も取っているので、自分自身が英語を学ぶ過程で経験した動機づけを生かせる教員になる道もあると思っています。

指導教員 中田 賀之 教授

兵庫県三田市出身。ダブリン大学トリニティー・カレッジで博士号取得。兵庫教育大学(2001~2015)で現職教員教育に携わった後、2015年より現職。ゼミの他に、英語教職課程開設に携わった教職科目、英語新カリキュラムの作成に関わった全学英語を担当。自身の「体が弱く、勉強が得意ではなかった」幼少期の経験と「小学校時代の恩師との出会い(支援を受けた経験)」が、動機づけ探究のきっかけになっている。

このページに関するお問い合わせ

大学・部署名 同志社大学 入学センター入学課
Tel 075-251-3210
E-mail ji-nyugk@mail.doshisha.ac.jp

PAGE TOP