駒澤大学大学からのお知らせ 入試対策情報
※昨年度(2025年4月入学)情報を掲載中
現代文
2024年度入試の問題分析
全学部統一日程入試について分析する。2021年度の同日程の国語は、当時実施初年度だった共通テストを強く意識した、かなり特殊な出題形態となっていたが、以降は漢字、現代文、古文という、それまでの3題構成に戻っている。試験時間は国語全体で60分。現代文では、園芸や庭園から見るイギリスの社会論が出題されている。解答形式はすべてマークセンス方式で、マーク数は漢字6、現代文9、古文10。ただし本文の分量は5,700字ほどであり、4,000字程度であった過年度と比べ増加している。また、これまで現代文の設問の大きな特徴であった空欄補充問題(マーク数の半分を占めていた)が2024年度は2問だけとなっていることが特筆すべき点として挙げられる。ほかは傍線部の内容説明、本文の内容一致、文学史の問題であり、私立大学入試の一般的な設問構成となった。全体的な難易度としては標準的である。
2025年度入試対策・学習アドバイス
漢字は確実に得点できるよう対策を
漢字問題もすべてマークセンス方式であり、いずれも常用漢字からの出題だが、対策の有無が問われるレベルの漢字・語句が問われている。ここで差がつくので、漢字対策の問題集を1冊決め、反復練習に努めたい。漢字問題には語彙問題の一面もあるため、評論の重要語句を集めた参考書も1冊マスターしたい。本文読解や選択肢の吟味にも良い影響が期待できる。
多様な空欄問題への対応力を養う
2024年度は減少したとはいえ、以前から空欄補充問題が多く課される傾向にあるため、対策をしていきたい。設問の形式としては、本文中の空欄を埋めるものに加えて、設問文中に掲げられた文章内に設けられた空欄を埋めるものがある。そして解法には大きく分けて、語句の知識が決め手となる問題と、本文の内容理解に関わる問題がある。語句については、問われている言葉そのものを知らなければ致命傷となるので、ここでも語彙力の強化が重要となる。重要語を集めた参考書を反復することはもちろん、ことわざや慣用句、四字熟語などにも可能な範囲で目を配っておきたい。また後者については、基本的には空欄前後の流れを捉えることで解答の手がかりが得られることが多いが、設問中に掲げられた文章に設けられた空欄に入る言葉を選ぶタイプの問題では、その文章の内容を把握しつつ、本文全体の論旨も踏まえて正解を見つける必要があるため厄介である。同種の問題に取り組み訓練を積んでおきたい。
私立大学型の問題集や過去問で演習
試験に備えた問題演習としては、客観問題を多く収めた、標準レベルの問題集を選んで取り組むとよいだろう。加えて過去問演習も必須である。ほかの日程で似た傾向の出題が見られることも多いので、受験する日程以外の日程の問題にも積極的に挑戦していきたい。ただし、どのような問題集で練習するにせよ、解きっぱなしは禁物である。答え合わせをして終わりというのでは実力向上にはつながらない。解説などを参照しながら、正答・誤答の理由をしっかり考察し、なぜ自分が間違えたのか、解答を迷ったのかを解明することまでが問題演習だと心得たい。慣れないうちは煩わしく感じることもあるかもしれないが、そうした過程を経るなかで、根拠を持って確実に正解できる読解力が身についていくのである。
