<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

せいじょう

成城大学

成城大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

世界史

2023年度入試の問題分析

成城大学の法・経済・文芸・社会イノベーション学部のいずれも、従来は2月4~7日まで実施されている学部別選抜(A方式)において、1学部・1学科につき試験日が1日のみ設けられていたが、2023年度からは大学創立初期からの実施方法が抜本的に変更された。1学部・1学科について、新たに試験日を複数日設けることにより、受験機会が拡大し、同一学部を複数回受験するチャンスも生まれた。いずれの試験日においても大問は4題、各大問の解答個数は14問前後で、全体の解答数としては55問前後という構成はこの数年変化がない。解答形式が記述式中心であるのも例年どおりだった。客観式の問題が少ないことも成城大学の世界史の傾向であり、語句選択は全日程1~3問程度出題される傾向がある。また2014年度以来、各日程とも40~120字の論述問題が1問出題される傾向が続いている。いずれの日程も難易度は標準レベルで、高校の教科書を丁寧に学習すれば高得点が期待できる。

2024年度入試対策・学習アドバイス

基本的な歴史用語を書き出して確実に覚えよう

極端に細かな知識が問われることはないが、歴史用語を正確に記憶し、それを書き出す力が求められる。つまり、語句選択であれば何とか解答可能な受験生も、その語句を解答用紙に書き出すとなると正解できない場合は多い。例えば2023年度の2月4日実施の〔III〕問2では、マリ=ド=メディシスの生涯を描いたバロック美術の巨匠の名前を記述させる問題が出題された。正解は「ルーベンス」であるが、受験生は一般に文化史に関する記述問題は苦手な傾向があり、それは東南アジア史やアフリカ史などでも同様である。受験生は中国の歴代王朝や西ヨーロッパやアメリカ合衆国へ学習が偏りがちであるから、文化史はもちろん、ラテンアメリカ史といった地域へも日常の学習を重ねること。

欧米の近現代史は念入りに

世界史では近現代史の出題率がやや低下していた傾向が見られていたが、2019年度以降、全日程を通じて出題率が増加傾向にある。そのため手を抜くと一気に得点差がついてしまい、ケアレスミスは致命的となる。例えば2023年度の2月5日実施の〔Ⅳ〕問4では香港返還協定の際に「イギリス側を主導していた首相の名前を記せ。」のような問題(正解はサッチャー)で解答ミスを重ねないよう、しっかりと重要な歴史的語句を書けるようにしておくこと。

論述問題はイメージトレーニングを日常学習に取り入れること

成城大学では全日程で40~120字程度の論述問題が課される。例えば2023年度の2月6日実施の〔IV〕問5では、ジャワ島にオランダが政府栽培制度(強制栽培制度)を導入する際の背景や実施の内容および成果について、100字以内での説明を求められているが、このように重要事項の説明がほとんどである。したがって、日常学習時に歴史的に大きな運動や事件、またテマ制や両税法のような内容を説明する文章に出合ったら、その場で目を閉じて心のなかで大体の内容を暗唱する癖をつけておくこと。本番でそうした日常学習時にイメージトレーニングしておいた事柄が実際に出題されることは非常に多いと予想されるため、心強く受験に臨めるだろう。

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