<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

とうきょうりか

東京理科大学

東京理科大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

生物

2023年度入試の問題分析

B方式の大問数は創域理工学部が3題、先進工学部が3題(いずれも試験時間は80分)で2022年度と比べ、創域理工学部で1題少なく、先進工学部で変化はなかった。出題形式は創域理工学部がすべてマーク式。先進工学部ではマーク式に加えてグラフを描くもの(乳酸菌の細胞数の変化、COタンパク質の蓄積量の変化)が見られた。出題分野に関して、創域理工学部では「代謝(呼吸、乳酸発酵に関する実験・考察)」「遺伝子(遺伝子組換え、DNA修復、DNAの損傷に関する実験・考察)」「発生(脊椎動物の眼の形成とニワトリの翼形成に関する実験・考察)」の3題が出題された。2022年度では出題されなかった計算問題(酸素量、制限酵素)が出題された。基礎的な知識を問う出題もあるが、実験結果の分析と考察を行わせる出題が中心である。先進工学部では「遺伝子(ヘモグロビンの転写・翻訳および突然変異)」「代謝(酵母の呼吸と発酵、乳酸発酵に関わる実験・考察)」「植物の環境応答(植物ホルモンのはたらき、シロイヌナズナに関する実験・考察、光周性に関する実験・考察)」の3題が出題された。創域理工学部と同様に、計算問題(四次構造)が出題され、実験結果の分析と考察を行わせる出題が増加した。C方式・グローバル方式の大問数は8題(試験時間は100分)で2022年度と同様に出題形式はすべてマーク式である。出題分野は「細胞(構造と機能、体細胞分裂に関する実験・考察)」「代謝(酵素と競争的阻害に関する実験・考察)」「遺伝子(真核生物の遺伝子発現)」「体内環境(ヒトの心臓と心筋の収縮)」「免疫(免疫のしくみ)」「腎臓(構造と機能)」「代謝(ATP、呼吸、光合成および窒素固定のしくみ)」「生態系(物質収支の計算、生命表と生存曲線)」と多岐にわたっている。計算問題(再吸収量)もあったが、出題のほとんどは、教科書で扱われている知識を問うものが中心である。

2024年度入試対策・学習アドバイス

B方式とC方式・グローバル方式とでは、めざすべき方向がまったく違う。B方式では知識に加えて、熟成された考察力が不可欠である。C方式・グローバル方式では広範囲で隙間のない知識が必要となる。

知識は教科書の範囲内にとどめる

教科書の生物用語や知識などの基本事項の内容を理解して把握することを心がけたい。B方式では、それをベースに実験を考察する能力が、C方式では、基本事項の定着が問われる。

物事を論理的に考える

B方式では「実験考察問題」に対応できなければならない。短い試験時間のなかで「グラフや表の分析」「データの解釈」を手際よく進めていく、物事を論理的に組み立てる能力が必要となる。これをマスターするまでには時間がかかるので早い時期から過去問や問題集で実験考察に慣れておく必要がある。

時間を意識してバランスよく解く

めざすのは「合格点」であって「満点」ではない。いずれの方式も試験時間に対して問題量が多いので、過去問を解くときにも制限時間を設けて時間内に多くの問題を解き進み、1点でも多く得点することを意識したい。特定の問題に多くの時間を費やすと高得点は望めない。生物だけでは合格できるはずもないので、他教科もバランスよく得点できるように学習することも心がけておきたい。

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