<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

ほうせい

法政大学

法政大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

世界史

2023年度入試の問題分析

全学部(日程)の大問数は3題で、小問数は48~69問と2022年度とほぼ同程度であった。出題形式は選択と正誤(一部に配列を含む)が混合されたマークシート方式が中心で、全体の約7~9割超を占め、記述問題では2月7日(日程)の15問、2月8日(日程)の17問に対し、2月12日(日程)は1問と学部間で差があった。出題分野(時代と地域)は、大問数が3題のため、時代は数世紀にまたがる長いスパンの出題が多く、半分近くを占める近現代史でも1~2世紀の幅で出題されていた。地域は東欧やロシアを含む欧米と、中国・朝鮮、イスラーム世界のほかに中央アジアやオセアニアといった周辺地域からの出題もあった。選択・正誤問題は「正しいもの(誤っているもの)の合計数」や「すべて正しい(誤っている)場合は…」といった設問が含まれ、難易度は標準的であるがやや難の問題も散見された。年代配列問題は少ないが、まだ出題されている。このほか、地理的な事柄や文化史を含む問題も見られるので全体的に難度はやや高く感じられ、学部間で難易度に差が見られた。

2024年度入試対策・学習アドバイス

正誤問題とマークシート方式の空所補充問題への対策

正誤問題の出来が合否を分けると考えられる。対策としては『用語集』(山川出版社刊・以下同)の教科書頻出語句(⑦~③レベル)の説明文を隅々まで読み込み、正誤の決め手となる情報をより多く覚えること。空欄補充問題は、『用語集』⑦~④レベルが中心で、細かな事柄を問う問題は一部に過ぎないので、重要事項を取りこぼさないことや、設問を読み間違えるなどのケアレスミスをしないこと。教科書を各章ごとに精読し、歴史の流れを理解しておく必要がある。何よりも重要事項を精確に、より多く覚えることが不可欠である。

記述・文化史・配列問題対策

記述問題も重要語句(『用語集』⑦~④レベル)が中心で、中国・朝鮮史などでは難字は出題されていないが、漢字を正確に書くための「書き取り」をおこたってはならない。欧米文化史では、教科書の文化史一覧表などから「誰が」(国籍も含めた著者名)と「何を」(作品)に関する知識を得て、政治史とも関連づけておくこと。近年、年代配列や年号を問う問題は減少しているが、地域を横断する同時代の出来事(横のつながり)に関する出題は増加傾向にある。年表を100~200年単位で区切り、ヨーロッパや中国、イスラーム圏など大文明圏を軸に周辺地域とを見比べ、同時代の王朝・人物や事件などをマークしておくこと。

「過去問」による仕上げの学習

法政大学の世界史入試問題対策として、最も有効な方策は過去問を徹底的に解き、設問の特色(正誤問題の癖や形式)などに慣れておくことだ。入試直前期を控え時間も限られているので、まず頻出の欧米史や中国史などから手をつけ、過去に出題された周辺地域に学習を広げ、未習分野がないようにすること。出題は前述したように重要事項が中心となっているが、必ずしも易しくはない。過去問にチャレンジすれば、「一問一答」的に用語を丸暗記した程度の、皮相な学習では歯が立たないことが認識できる。さらに出題形式、傾向や地域は学部間で大差がないので、全学部の過去問を解いておくと学習効果は大きい。

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