<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

とうきょうとし

東京都市大学

東京都市大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

物理

2023年度入試の問題分析

前期3教科型(2月1、2、3日実施)を分析する。第1、2問は小問集合で、合計12個の空欄に、6個の解答群から記号を選択する。各分野から偏りなく出題されている。力学は、速度の時間グラフ、速度の合成、剛体のつり合い、等加速度直線運動、斜面上のつり合い、水平投射、慣性力、運動方程式、力学的エネルギー保存、運動量の保存をテーマとした出題であった。電磁気からは、金属棒の抵抗値、平行板コンデンサー、電力量、分流器・倍率器、磁場内を移動する導体棒の起電力が出題された。波動分野は、定常波、光の屈折、くさび形空気層による干渉のテーマであり、熱分野は熱量と比熱、気体の状態変化に関する問題であった。数値を解答群から選ぶ設問も多い。難易度は易~標準でほとんどは基本問題であるが、なかには2物体の速度グラフの考察や、2つのサイクルの熱効率の比較のように、応用力を要する問いも含まれている。問題文はシンプルで読みやすい。それだけに自力で式を組み立てなければならないため、曖昧な知識で臨んだ場合は厳しいだろう。図が与えられないことも多いので、普段からわかりやすく描く練習をしたい。第7問は力学の総合問題で、三角台上の物体の運動、半球面上の物体の運動、小球の放物運動・衝突がテーマであった。答えは解答欄に記入する。難易度は標準。大部分は頻出の問題であるが、後半ほど難度が上がる。

2024年度入試対策・学習アドバイス

力学の攻略法

比重の大きい力学は高得点がほしい。三本柱と言える運動方程式、力学的エネルギー保存の法則、運動量保存の法則を確実にマスターしよう。運動方程式を立てるときは、着目物体に働く重力と、直接触れて働く力(抗力など)を過不足なく描くこと。力学的エネルギーについては保存しない典型例を知っておこう。摩擦力の仕事や非弾性衝突がある場合は、熱の発生などにより力学的エネルギーが減少する。また、運動量保存を使う典型例は、衝突・分裂であるが、これに加えて相互運動にも慣れておきたい。摩擦のない床上を動く台車と小物体の相互運動、ばねをはさんだ2球の運動などがある。いずれも、物体系に外部から力が働かなければ全運動量が一定になるという条件を満たしている。

電磁気の克服法

力学に次いで重要度の高い電磁気も得意分野としたい。コンデンサーを例にとれば、物理量として、電荷、電場、電位、静電エネルギー、電流、消費電力など、たくさん登場する。まず、用語の定義を教科書などでしっかり理解しよう。電場・電位は図を描き、計算実習を重ねれば使いこなせるようになる。次に物理量の間の関係を理解すること。例えば、コンデンサーの電流はコンデンサーの電荷の変化率に等しい。電流の定義がしっかり把握できていれば、この関係は難しくない。帯電していないコンデンサーを充電する場合、スイッチを閉じた直後の電荷が0であるが、時間の経過とともに電荷が増えると電流が減少し、十分時間が経過すれば充電が完了して電流は止まる。コンデンサーの学習を通じて、電場や電位などのイメージをつかんでいくとよい。比較的なじみやすい抵抗回路を勉強してからコンデンサー回路に取り組んでもよい。磁場と関係する回路素子はコイルである。電磁誘導の法則を学んだうえでコイルの働きを理解したい。

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