<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

きょうとさんぎょう

京都産業大学

京都産業大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

現代文

2023年度入試の問題分析

一般選抜入試前期スタンダード3科目型の場合は、大問3題の構成。そのうち2題が現代文の問題で、残り1題が古文の出題となっている。現代文は本文3,500~4,500字程度。本文量は例年に比べてやや増。一部の日程で、文章に【表】を添付した、いわゆる「複数テクスト型」の出題もあった。大問1題あたりの設問数は9問。設問数については例年どおりであった。

スタンダード2科目型の場合は現代文のみの出題で2題の構成。こちらの大問一も4,000字程度で、例年並み。大問二は岩城けいの太宰治賞受賞作『さようなら、オレンジ』からの出題。2022年度の宮下奈都『羊と鋼の森』同様、比較的近年に発表された作品から本文が採られている。作品本文量は2022年度に比べて減少し4,500字程度。設問数は大問一が12問、大問二は13問。古典の出題がなく、現代文の大問が2題のみ。設問総数が多いため、古典がないからといって、解答時間に余裕があるということでは決してないので注意しよう。

3科目型、2科目型の共通の例年の傾向であるが、大問のうち1題は論理的文章(評論文)、もう1題は文学的文章(小説、もしくは随筆)からの出題。テーマは言語、芸術、文学、社会など多岐にわたるものの、本文著者は入試頻出のものも多く、高等学校の教科書レベルを逸脱するような難解なものは出題されていない。すべてマーク式で、基本的には4つの選択肢のなかからひとつ選ぶ形式。設問は漢字、語句の意味、語句や接続語の空欄補充、傍線部内容説明、傍線部理由説明、本文の趣旨判定など。一般的な私立大学型の構成と言ってよい。漢字や語句の意味問題などの知識を問うものと、本文および傍線部の精緻な読み取りができたかを試す問題とが例年どおりバランスよく配置されている。なお、前述した「複数テクスト型」の出題については京都産業大学としては新しい形式と言えるため、最新の傾向として必ずチェックしておいてほしい。

2024年度入試対策・学習アドバイス

確かな語彙(ごい)力を身につけよう

どの日程でも選択式の漢字問題が出題されている。大学入試用の漢字問題集を1冊でもよいから繰り返し取り組み、わからない言葉はその都度辞書を引いて、意味も覚えよう。知らないものを調べて知るという、こうした学習の基本的な姿勢は、小説問題などで出題される語句の意味問題への対策にもなる。自分の語彙(ごい)力に自信がない人は、市販の現代文用語集などを積極的に使うのもよい。

過去問で十分な訓練を

読解問題はおおむね標準レベルであり、ここ数年の出題傾向に大きな変化はないので過去問を使って形式に慣れてほしい。市販の問題集ならば、基礎~標準レベルの私立大学向けの問題集を利用するのがよい。問題文を通じてそれまで自分の知らなかった言葉に出合い、そこからさらに語彙(ごい)の知識を増やすこともできるはずだ。

「現代文の勉強」というと、様々な文章からの出題があるので、何か雲を掴むような印象を持ってしまうかもしれない。しかし入試問題として、受験生の目の前に現れる文章には必ず一定の「論理(筋道)」が存在する。「論理」を精緻に速く追っていくためには読解の根幹を成す「語彙(ごい)」の力と、文章の道筋を構築している指示語や接続語などの「文法」の理解が大切。日々のたゆまぬ努力で語彙(ごい)と文法という、2つの国語力を粘り強く高めていってもらいたい。

PAGE TOP