<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

おおさかいかやっか

大阪医科薬科大学

大阪医科薬科大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

数学III・B(医学部)

2023年度入試の問題分析

全5題、内訳は数学IIIの微分・積分が2題、複素数平面が1題、確率と漸化式の融合問題が1題、整数をテーマとした論証問題が1題である。突出した難問はないが、制限時間内に最後まで解ききるには正確で迅速な計算力や、論理的に表現していく答案作成力が必要であり、必ずしも得点がしやすいセットとはいえないだろう。しかし、日頃の学習成果が発揮されやすいようによく練られた良問ばかりである。[1]は放物線を題材として、極限と曲線の長さを求める問題である。正確に計算できたかどうかで差がついたであろう。[2]は図形列をテーマとして極限と面積を求める問題である。与えられた設定が複雑なので問題で問われている内容を的確に分析する力と経験がものをいう良問である。[3]は複素数平面上で正多角形を考察する問題である。内容としては頻出であるが、少ない誘導で一から解決することが求められているため多くの受験生は苦戦したと思われる。[4]は確率からの出題であり、漸化式を利用して解決する有名なテーマである。ただし、自分で漸化式の利用に気づかなければならず、自分で方針を決める力が試された。また、緊張した試験では問題文を正しく理解するなど当たり前のことを実行に移すことが難しい。図解しながら状況を整理するなど、日頃から基本姿勢を心がけよう。[5]は整数をテーマとした本格的な論証問題。論理的な表現力と、見たことのない問題に試験場で出合っても落ち着いて実験し構造を把握していくといった姿勢が求められた。

2024年度入試対策・学習アドバイス

過去問でよく出題されている分野を確認しよう

多くの問題が数学IIIを絡めた出題である。練習の差がはっきりと得点差になって現れる分野なので、この分野の計算問題(極限、微分・積分)については何が出ても解けるように練習しよう。そのうえで頻出となる最大値・最小値、面積、体積を求める問題を重点的に補強するとよい。また、「不等式証明」も頻出である。過去問で出題傾向を研究しておこう。さらに近年よく出題されている複素数平面も注意が必要である。数学III以外で定番なのは「確率」で、一見難しい表現に惑わされなければ基本的な力を試すものであり、すべての場合を丁寧に書き上げれば答えられるような問題も多い。また、漸化式との融合も頻出である。

教科書で重要な定理の証明を確認しよう

論証問題も頻出である。証明を確認するなかで、論理的な表現方法を学ぼう。大阪医科薬科大学の入試問題は難しくても、基本的な道具で解決できる良問が多いので、基本的な定理を深く理解するという観点からも効果的である。

時間を意識して練習しよう

100分という短い制限時間を考えれば、時間配分や問題の取捨選択も上手にできることが大切である。問題の練習をするときも時間を区切って行い、擬似的にそのような状況を自分に課すトレーニングをしていくとよい。ただし、時間が来たらすぐに答えを見るのではなく納得いくまで解いたうえで、どのように時間を短縮すればいいかを考えていこう。そのなかで、計算ミスなどを防ぐ手段を自分なりに模索し、簡潔にそして論理的に答案をまとめる工夫を構築していくことが大きな力となるであろう。

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