<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

かんさいいか

関西医科大学

関西医科大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

数学III・B(医学部)

2023年度入試の問題分析

前期試験の問題を分析する。大問が4題出題され、出題分野は、2023年度は4題中1題が数IIIとなっている。2023年度の主な出題内容は次のとおり。

大問1:整数、大問2:数列、大問3:平面ベクトル、大問4:微分法・積分法(数学III)。試験時間は90分であり、 2022年度に比べて大問が1題減った。また、2021年度以前に見られた小問集合の問題は出題されなかった。

大問1は整数についての方程式の問題。(1)の因数分解ができれば(2)も完答できる問題であり、確実に得点したい。大問2は2つの等差数列を用いて定められる数列の問題。nとkの区別がややこしく、さらに(3)以降はどう考えればよいかが受験生にとってはかなり難しい。大問3は正三角形の内接円上を動く点についての問題。ベクトルの内積や大きさに関して、標準的な計算力があれば完答できる。大問4は2定点からの距離の積が一定である点の描く図形と、回転体の体積についての問題。2通りの設問(問題①と問題②)のうち一方を自分で選択できるという出題形式であった。問題①は(3)以降の議論が難しいのに対し、問題②の(3)の積分は難関大学レベルではよく見られるタイプであり、積分計算の習熟度により大きく差がつく問題である。

2024年度入試対策・学習アドバイス

数学III微積分は特に注意

数学IIIの微積分については毎年出題されており、対策を十分に立てておきたい。特に求積問題はよく出題されており、 2022年度にも立体の体積が出題されている。まずは微分・積分の計算問題を徹底練習し、それを通して計算力をつけることが大事である。積分計算については、様々なパターンを広く習得しておくこと。また、参考書や問題集で様々な関数について、グラフの概形や面積や体積の求め方を何度も学習しておこう。

ほかの頻出分野の対策も重要

2023年度は出題されなかったものの、図形と方程式、場合の数と確率、複素数平面は過去の年度においてよく出題されている。難度が高い設問が含まれることもあるが、そのなかで基本問題や典型問題をどれだけ落とさずに得点できるかが合否を決める大きな要素となる。教科書や参考書、問題集で標準問題の解法をまんべんなく習得していれば完答できるものが多い。重点的に学習し、準備しておきたい。

試験本番を意識した学習を

ここ数年、空所補充問題と記述問題の割合が年度によって変更されている。記述問題については、普段から解答を論理的かつ簡潔にまとめる練習をしていこう。また、どの割合や形式であっても対応できるように、過去問を数年分にわたって本番と同じ試験時間で何度も演習し、訓練しておきたい。その際には、見たこともない問題や難しそうな問題は時間がかかりそうなら、一旦後回しにしておき、まずは確実に解ける問題から先にこなしていくことが重要である。こういった「時間を意識した」学習をどれだけ経験するか否かで、得点力に大きな差が出る。

難易度は年度により様々であるが、内容的には関西医科大学の問題は全体的にオーソドックスである。ゆえに、教科書の内容を一つひとつきちんと理解し、そのうえで参考書や問題集で各分野の基本・標準問題や典型問題の解法を習得し、過去問演習などを通して思考訓練を地道に積んでいくことが重要である。

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