<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

かんさいがいこくご

関西外国語大学

関西外国語大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

現代文

2023年度入試の問題分析

基礎的な読解・語彙(ごい)力が試される

2023年度一般入試前期日程A方式の国語は60分で大問3題の構成であった。例年どおり、大問1が現代文、大問2は表現や語句の用法に関わる問題、大問3が古文の出題である。大問1の現代文は3,500字程度の評論文が本文として出題された。本文量に変化はなく、内容自体も標準的で論理の明確なものが出題されており、例年並みの難易度といってよい。ただし、2月8日日程は、同一筆者の2つの文章が示される、いわゆる「複数テクスト」型の出題となっていた。この点は、関西外国語大学の出題としては新傾向であり、特筆に値する。この過去問を参考に今後も類似の形式での出題があるものと考え、戸惑わないようにしておきたい。設問の難易度自体は標準的。大問3を含めた設問総数は33問で、2つのA方式のいずれも同じだった。なお、これは2022年度の場合も同様である。

大問1は、初めの設問で漢字の選択問題、語句の意味問題が課される。過去には外来語の意味を問う出題もあったので、漢字・熟語だけに限らず、日頃から幅広い語彙(ごい)力を培っておくようにしたい。その他、傍線部の内容説明、理由説明、論旨把握、言い換え、語句・接続語の空欄補充問題など私立大学型の標準的な問題が並ぶ。

2018~2020年度では出題のなかった文学史の設問が2021年度2月9日日程で久方ぶりに復活し、以来、2022年度2月8日日程、2023年度2月8日日程でも引き続き出題されている。今回は松尾芭蕉の関連知識を問うものだった。

大問2は表現の独立問題が5問。2023年度は、例えば「荒唐無稽」や「二足の草鞋を履く」「めっきり」など、熟語や慣用句、副詞の意味と使い方を確認する問題が中心だった。過去には敬語などの日本語表現および用法の理解を試す出題が見られたので、今後も語彙(ごい) だけでなく、現代日本語の表現に関わる問題は幅広く想定しておいた方がよいだろう。

これに大問3(古文)を加えたものを60分で受験生は解くことになるわけだが、設問総数が33問で、選択肢一つひとつが短いことを総合的に踏まえれば、制限時間が厳しい試験とはいえない。正誤判断時間を要するものも一部あるが、真摯に本文と向き合えば、解答を導き出すことが十分に可能な良問ばかりである。

過去問演習を重ね、試験時間内に本文を精緻に読み、設問個々を解ききる訓練をしっかり行ってもらいたい。

2024年度入試対策・学習アドバイス

日頃からの「知る努力」を大切に

関西外国語大学の入試問題は先述のとおり、本文の読解力に加えて、語彙(ごい)や国語表現の様々な知識を要求する。この対策としては過去問あるいは標準レベルの私立大学向け問題集を活用して読解の練習を数多く行い、本文の論理を精緻に、そして我慢強く追う基礎的な訓練を十分に重ねておこう。なお、練習問題を解く際は、ただ解いて終わりにするのではなく、問題文を通じて国語表現の知識や、語彙(ごい)力を高めていく姿勢が肝要である。関西外国語大学では漢字問題も必出なので、漢字問題集や用語集などにも十全に取り組んでほしい。単に書き取りができて満足するだけではなく、言葉の意味や使い方まで調べて覚えるという「未知の言葉・概念」に対する真摯な学習意識を持つようにしたい。

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