私立

埼玉学園大学

入試対策情報

日本史

2023年度入試の問題分析

全体は大問4題、小問27~29問で構成されており、選択式設問と記述式設問が半分ほどの割合で出題されている。選択式設問には、15個あるいは26・28個の語群から選択するものと、4個の選択肢から選ぶものとがある。

大問の構成と出題の分野を見ていこう。埼玉学園大学の従来の傾向を踏襲している点は、史料を使った大問が1題置かれている点と、出題範囲が戦前期までである点である。史料は、2023年度は院政期の強訴、建武の新政といった、2021・2022年度に引き続き中世の史料だったが、古代などほかの時代から出題されたこともあるので、時代を限定せずに史料対策を進めたい。2019~2023年度に戦後史は出題されていないが、過信すべきではない。従来の傾向と異なる点は、文化史からの出題が減少していた点である。2月1日実施分では、政治史が一番多く、社会経済史、文化史、外交史からまんべんなく出題された。2月2日実施分では、政治史と文化史がほとんどを占めた。ただし、埼玉学園大学では、すべての分野をバランスよく身につけておくことをおこたってはならない。

2024年度入試対策・学習アドバイス

教科書を中心に学習する

問われている内容は基礎的なことが中心のため、まずは教科書の本文に書かれている用語を覚えることに努めよう。過去問を解いてみたときにわからなかった用語や、教科書や参考書のなかの太字で書かれている用語は確実に身につけておきたい。難しめの参考書などに見られる難度が高い用語はほとんど得点に影響しないので、各用語の難易度が示されている参考書や問題集を使用して、基本用語から標準用語までを徹底的に学習しておこう。西暦年がヒントとなる問題もあるので、教科書や史料中の出来事は必ず西暦年を確認しておくことも重要である。

史料問題への対策

毎年、史料を使った出題がある。教科書に掲載されているような基本的な史料が使われることが多いので、注釈も含めてよく読んでおくことで対策ができる。その際は、史料の内容やキーフレーズを確認しておこう。史料学習の際、最初に取り組むべきことは、何の史料なのかを確定させるキーフレーズを覚えることである。また、史料を読み取らせ、その内容を踏まえさせる問題も出題されるので、史料中のキーフレーズを覚えた後は、史料の内容も読み取れるようにしておく必要がある。過去問演習を繰り返すことも、史料問題を解く訓練になる。

解答する際は正確で丁寧な文字で書く

埼玉学園大学は記述式設問が全体の半分ほどを占めているが、そのほとんどに「漢字で記入しなさい」と指示があり、用語は正確な漢字で覚えておく必要がある。なお、2021年度までは、例年漢字の読みを問う問題も出題されていた。また問題冊子の表紙にある注意事項として「文字は、まぎらわしくないよう明確に書くこと」と明示されている。雑な文字によって思わぬ失点をしないようにしたい。2023年度は「漢字で」と指示のある場合でも、送りがなや、「何々の乱」の「の」のような字は、かなを交えてもよい」という注意書きも加えられた。解答に取りかかる前に、表紙の「注意事項」をチェックすることをおこたってはならない。