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東海大学

入試対策情報

数学III・B

2023年度入試の問題分析

理系学部(数学IIIを含む学科)の出題について、試験時間は70分であり、大問3題で全問空所補充の形式である。第1問は小問集合5問であり、数学Iから「図形と計量(三角形の内接円の面積)」、数学Aから「確率(さいころの目についての確率)」「整数(整数解を持つ方程式)」、数学IIから「式と証明(整式の割り算)」、数学Bから「数列(群数列)」、数学IIIから「極限(三角関数の極限)」「微分(極大値)」「積分(面積)」であった。教科書の例題~標準レベルであり、問題文から解答の方針が立つような問題がほとんどである。計算ミスなく短時間で完答したい。第2問は数学IIから「微分・積分(3次方程式の実数解の個数、接線、面積)」であった。細かく設問が分かれており、誘導にしっかり乗れば最後の設問まで解き切ることもできる。第3問は数学IIから「三角関数(加法定理)」であった。後半は少々解きにくい問題であり、高度な思考力が問われた。第2問、第3問とも難易度は入試基礎~標準レベルの問題であり、小問集合を素早く解答して、それ以降に時間をかけるようにすることがポイントである。

2024年度入試対策・学習アドバイス

基本を徹底しよう

出題されるほとんどの問題は基礎が定着しているかどうかを問うような内容である。まずは教科書全範囲の基本事項をしっかり理解したうえで、問題を解きながら公式を頭に入れていこう。教科書の例題レベルは確実に解けるようにしておき、典型解法がマスターできたら教科書の章末問題レベルに挑戦して応用力をつけよう。さらに教科書傍用問題集などで問題数をこなしておけば高得点が期待できる。問題演習の際につまずいてしまったら、「なぜわからなかったか」「どうすれば解けるようになるのか」を意識しておくとよい。そうすれば、類似の問題や発展的な問題に対しても柔軟に処理できるようになる。

融合問題に注意

2023年度は図形と三角関数の融合問題が含まれていたが、過去の年度においては、必要条件・十分条件の判定に三角関数や指数関数の概念が含まれていたり、複数の分野の融合問題が出題されることが多い。難しく考えてしまいがちであるが、分野ごとの基本事項を定着させていれば十分に対応できる。前述のように基本を徹底しておき、苦手分野をなくすように心がけよう。

計算力をつけよう

小問集合の問題は、基本的な計算問題が出題されることが多く、短時間で正確な計算ができるかが問われる。普段から効率の良い計算を意識し、素早く解くことを意識しておこう。第2問、第3問は少々高度な計算が必要になることがあるため、日頃から面倒な計算問題も最後まで解き切るようにしておくとよい。また、空所補充形式での計算ミスは致命的となるため、普段から検算をする習慣をつけておこう。

過去問演習で重要

基礎力や計算力がついてきたら過去問を解いて、分量、出題形式、傾向を把握しよう。実際の入試問題と自分自身の学力の差を認識し、早めに課題を発見することが重要である。わからない問題に対しては数学の先生に聞きながら何度も解き直しをしておくとよい。また、70分の時間内で解き終わるように時間配分を考えながら問題演習しよう。