高千穂大学大学からのお知らせ 入試対策情報
日本史
2024年度入試の問題分析
2024年度入試では、出題形式は、大問が6題、設問総数が50問であり、大問数や設問総数はほぼ例年どおりであった。大問で扱う内容や時代に関しては、例年どおり原始・古代から近代までで、大問の順が通常の大学入試問題と違い古代から時代を追う順になっておらず、例えば2024年度は近世の問題の後の第4問に原始・古代が来る形式になっている。時代については、2023年度を除き、2020年度以降昭和史から数多く出題されている。史料や図版問題の出題例は多くない。分野については2023年度は文化史の出題はなかったが、2024年度を含め毎年のように文化史が古代・中世を中心に出題されている。解答形式はすべてマークシート方式で空欄補充や一問一答形式で語句を問う問題が多いが、文章正誤判定問題が2022年度は5問、2023・2024年度は7問と、年々増加してきている。史料問題は少なく、2018年度以降史料問題の出題はない。
2025年度入試対策・学習アドバイス
語句空欄補充問題の対策
語句を問う問題のうち大半を占めるのは、多くの大学で出題される一般的な形式であるリード文や設問の短文中の空欄に当てはまる語句の選択式である。高千穂大学ではこの形式の問題の割合が非常に多く、この問題形式でなるべく点数を失わないことが合格には不可欠といえる。過去に毎年出題されていた年号の空欄補充問題も、2021年度以降は出題されていない。文章正誤問題は一般的に難度が高く点数を伸ばしづらいが、この文章正誤問題は近年急増しているので、対策をおこたることはできない。ここでは単なる歴史用語の暗記でない、用語の理解を伴う学習が求められている。対策としては日頃の学習において、教科書に登場する一つひとつの歴史用語を丁寧に、背景や内容、影響などを理解しながら押さえていくことが重要といえる。また、過去問などの問題を解いた後に、もう一度リード文を空欄の補充をしながら読み直してみる、という学習も有効といえる。大学の過去問を多く解くなかで形式や難易度、その対策についてぜひ自身で考え、確認しておきたい。
共通テスト、センター試験の問題の活用
高千穂大学の問題は、形式面で年代整序問題やグラフ、図版問題は出題されていないが、内容面、用語知識の難易度は共通テスト(センター試験)と同等のものといえ、高千穂大学の過去問をしっかり解くことのほかに、共通テスト(センター試験)の過去問を解くことも有効な学習法であるといえる。ただし共通テスト独特の思考型の問題は少ない。基礎的な歴史用語の知識を確認する形式の問題が多く、基本的な用語に関する一問一答形式の学習も、得点に結びつきやすい。また、文章正誤問題もセンター試験の過去問や模試の学習のなかで文章正誤問題を多く解くことで、どのような部分で誤文が作られるのか、といった点が見えてくるようになり、効率のよい学習が可能になってくる。
文化史学習の対策
2023年度のみ文化史の出題が減ったとはいえ、文化史は過去に多く出題されており、学習をおろそかにはできない。特に古代の仏教史を中心に建築や絵画などを含め、多くの時間を割くようにしたい。レベル自体は頻出・重要なものばかりであるので、授業などの内容を一つひとつしっかりとこなしていければ、十分合格点に届くはずである。