豊田工業大学大学からのお知らせ 入試対策情報
物理
2026年度入試の問題分析
2024年度から新たに実施された試験で、試験時間は90分、配点は150点である。出題範囲は「物理基礎」「物理」の全範囲である。解答形式は記述式であり、答えを出す過程を要求する設問も含まれるが、解答のみを記述する設問が多い。グラフ描図問題や空欄補充の設問も含まれる。
内容に関しては、大問が3題の構成である。第1問は、円筒面を持つ台上の小球の運動を扱う力学の問題である。テーマは力学的エネルギー保存則、円運動の運動方程式、運動量保存則である。台が固定された状態から、台が水平に動ける状態へと設定が変化し、相対運動や重心の運動への理解が問われる。第2問は、[A]非直線抵抗を含む直流回路と、[B]磁場中で回転する導体棒の電磁誘導である。[A]では電球やダイオードの特性グラフの読解力、[B]では誘導起電力や外力の仕事、さらに複数の導体棒が連動する回路の終端状態を考察する力が求められる。第3問は、[A]2枚のガラス板における光の屈折・全反射と、[B]回折格子による光の干渉である。[A]では全反射の条件や像の浮き上がり現象、[B]では2波長の干渉条件に加え、回折格子の微小回転に伴う明線の位置変化を近似計算で導出する思考力が要求される。
設問の多くは標準的な難易度である。試験時間に対して解答時間は十分であるが、設問文が長く、状況を的確に把握する力と集中力が要求される。一部に計算量が多い設問や思考力を要する設問も含まれるが、典型的な演習問題を解く力があれば突破できる出題となっている。
2027年度入試対策・学習アドバイス
現象の背景にある物理法則を正しく理解しよう
豊田工業大学の入試問題は、複数の法則が絡む単元や、設定が段階的に変化する現象を題材とする。問題を正しく解くためには、単なる公式の暗記ではなく物理法則の背景を理解することが不可欠であり、実際に手を動かして公式を導出できるようにしよう。例えば、2026年度に出題された回折格子の干渉条件や回転する導体棒の誘導起電力などは、その導出過程を理解しておくことで、多少の設定変更にも対応できる力がつく。問題演習を繰り返す過程で、単元同士のつながりも探求しよう。
基本・典型問題演習をしっかり行う
物理法則の理解が不十分な場合には、まず簡単な基本問題(教科書傍用問題集の基本例題など)を解いてみることから始めてみよう。10~15分程度考えて手が出ない問題があれば、解答を読んでしまってもよい。ただしその直後に自分で解答を再現してみること。意識してしっかり解答の流れをフォローすることが大切である。力学分野は他の分野の土台にもなるため、その理解は特に重要である。運動の三法則、仕事とエネルギー、力積と運動量、円運動や相対運動、単振動など、全般的な理解を早い段階である程度固めておくようにしよう。
やや設定が複雑な問題にも取り組む
典型問題に習熟したら、次に設定がやや複雑な問題に取り組もう。2026年度の第2題[B]や第3題[B]のように、初見では複雑に見える設定も、個々の要素は基本法則に基づいている。普段から長い設問文を読み解き、現象を図示して整理する練習を積むことが有効である。また、物理で頻出の近似計算を伴う数学的な処理にも慣れておく必要がある。


