学習院女子大学大学からのお知らせ 入試対策情報
日本史
2024年度入試の問題分析
2024年度の問題数は、大問4題、小問40問であり、これは2021年度にそれまでの形式から小問数が大きく減少した形を踏襲したものとなった。大問1が原始古代、大問2が中世、大問3が近現代、大問4が近現代という構成になっている。解答方式は記述方式と記号選択からなっており、2021年度以降は大問ごとに記述式とマークセンス方式が約半数ずつ、マークセンス方式では用語選択を基本としながら、文章正誤や年代整序などの問題も見られる。リード文中の空欄補充問題の比率は、大問ごとに小問数の半分程度であった。時代別に見ると、原始から近現代まで広く出題されている。2024年度は、近世と戦後からの出題がなかったが、2023年度には大問3が近世から、大問4が昭和戦後から出題されており、対策をおろそかにすることはできない。問われている内容の大半は教科書レベルの標準的な知識で解答できるが、詳細な知識を問われる場合もある。標準的な問題で失点しないことが重要である。
2025年度入試対策・学習アドバイス
教科書を中心に学習したい
入試では、標準レベルの問題を確実に得点することが大切である。教科書中心の学習を心がけ、基本事項を正確に確認しておきたい。過去には教科書に掲載されているグラフを利用して出題されたことがあり、普段から細部までしっかり教科書を確認しておかなければ正解を導くのは難しい問題も出題される。教科書を利用した丁寧な学習を心がけるようにしてほしい。また、記述式の問題が多いため、歴史用語は漢字なども正確に書けるように実際に「書く」学習が欠かせない。歴史用語を記述させる問題では字数指定があることが多いが、この指定は解答を導き出すヒントとしても活用したい。
文化史で確実に得点したい
文化史が大問に出題されることが多いなど、文化史の比重の大きさは学習院女子大学の特徴のひとつともいえる。出題範囲も、原始~近現代まで幅が広く、2023年度は中世、2024年度は原始古代と近代の文化史で大問が構成されている。しかし、いずれも教科書本文レベルの知識があれば解答できる問題である。苦手な時代などをつくらないようにしたい。文化史の学習が十分にできているか否かは得点に直結する部分でもあり、早めに対策したい。
近現代史は得点に結びつけたい
学習院女子大学は明治~昭和戦前までの出題が多い傾向にある。2021年度以降は近現代史の問題数は減少傾向にあったが、2024年度には近現代史で大問が2題出題されており、増加している。近現代の学習をおろそかにしないことが、合格のポイントである。
過去問の確認をしたい
学習院女子大学では過去に史料やグラフ、図版や年表、地図などの資料を利用した問題が出題されている。2022・2023年度にはこうした出題はなかったものの、2024年度は史料引用による出題が復活しており、資料利用問題の対策をおこたるべきではない。教科書レベルの史料を多く読む、教科書の地図・グラフに目を通すなどの対策をしておきたい。この点では共通テスト(センター試験)の過去問で練習するのも有効な学習法である。