南山大学大学からのお知らせ 入試対策情報
日本史
2024年度入試の問題分析
全学統一入試は全42問ですべてマーク式であり、各学部の個別入試は、全日程でマーク式のA問題が28問、記述式のB問題が12問で、うち2問がそれぞれ20字程度と50字程度の論述問題である。マーク式問題は主に空欄補充問題、正誤問題、時代整序問題で、形式は旧センター試験に類似する。記述問題は主に空欄補充で、論述問題は文章中の空欄の用語を指摘しつつ説明させる問題で、1問は20字程度、1問は50字程度の字数制限が設けられている。解答時間は60分なので、時間配分に気をつけないと足りなくなるかもしれない。したがって、単なる単語の丸暗記では対応できず、その内容を正確に理解しておくことが必要である。全時代・全分野から出題されており、バランスの取れた学習が要求される。図版や頻出史料・未見史料など何らかの資料を使った出題がなされる場合も多い。2024年度も出題されている。難易度は問題によって落差があり、難問もいくつか出題されるが、基本知識で十分対応できる問題も多い。
2025年度入試対策・学習アドバイス
まず基本事項を確認しよう
問題の難易度に落差があるので、まず、基本的な問題で確実に得点できるようにしておきたい。そのために教科書や用語集などを中心に全時代・全分野にわたって網羅的に学習しておく必要がある。特に苦手分野などをつくってしまうと大量失点につながりかねないので、嫌いな分野も丁寧に学習していくこと。また、記述問題では、漢字で書く正確な知識が求められるので、油断なく対応しておきたい。
正誤問題対策が必須
南山大学日本史の最大の特徴は正誤問題である。例年A問題の28問中半分以上が正誤問題である。形式は主に一般的な4択正誤問題とX・Yの正誤判定問題の2種類であり、誤りは単語の誤りとは限らず、内容説明の誤りや、いわゆる条件ズレの誤りも多い。後者は例えば縄文時代の説明の正誤判断で、弥生時代の説明文を誤文と判断するような問題で、この場合文章そのものには誤り部分はないので注意が必要である。また、正文を選ぶ問題では誤文を3つ見つけて残りを正文と判断するという、消去法で選ぶ問題も多い。X・Y型は消去法は使えないが、こうした解法の訓練をしておくとよいだろう。
様々な形式に慣れる
例年、図版や史料を使った問題も散見される。特に社会経済や文化史分野の図版は確認しておきたい。史料対策では、教科書などで基本史料を確認するとともに、未見史料では設問や史料中のキーワードなどから何の史料か見抜く訓練をしておきたい。
論述問題対策
論述問題では、設問要求を正確につかみ、それに的確に答えることが重要である。字数が少ないため余分なことを書く余裕はない。まず、要求内容を確認したら、書くべき内容をメモ書きにして、全体の字数バランスを考えて解答を作成していきたい。過去問などを使って、そうした訓練をしておこう。
過去問を有効に使う
南山大学では各学部とも例年ほぼ同様の形式なので、過去問を解くことが最もよい訓練になる。そして、間違えたところはどうして間違えたのか分析して学習に役立てていきたい。