東京理科大学大学からのお知らせ 入試対策情報
化学
2026年度入試の問題分析
全範囲から偏りなく出題されており、難易度は標準~やや難である。特に計算問題の比重が高く、処理速度と正確性が合否を分ける。選択肢が多い問題や独特な数値解答形式も見られ、正誤問題は難度が高く2進法形式などへの慣れも必要である。試験時間は全方式80分で、大問は薬学部4題、他学部6題と量が多く、1問あたりにかけられる時間は短い。質が高く、量も多いため、時間配分に注意し、解ける問題を見極めて処理する力が求められる。
現行課程で重視されるエンタルピーを中心とした熱化学の出題が増加し、先進工学部2、創域理工学部3、工学部3で大問として扱われた。理論化学は電気化学、気体、化学平衡を中心に典型~応用問題が出題される。有機化学は脂肪族・芳香族・糖・アミノ酸・タンパク質・合成高分子まで幅広く、知識問題に加え計算問題や試行錯誤を要する問題も出題されている。無機化学では教科書範囲の正確な知識や正誤問題が多く、陽イオンの系統分離など典型問題も出題された。(補足)核酸は必修範囲外だが、一部教科書に記載があり、今後の出題可能性も十分にあり基本事項を一通り学習しておきたい。
2027年度入試対策・学習アドバイス
全体として、結晶、反応速度、化学平衡、溶解度、電気化学といった分野での計算問題が多く、化学計算力が必須である。また、試行錯誤を必要とする問題が多い。
対策①化学計算:化学反応式を用いた計算、濃度計算、電気化学計算、結晶構造・密度計算、溶解度計算、熱化学計算など、幅広い計算問題が出題されている。基本~発展レベルを含む問題集を選び、自力で解答できるようになるまで繰り返すことが重要である。このとき、単位を式に含めて計算する習慣をつけると理解が深まり、ケアレスミスが減る。なお、本番を想定し、計算は電卓に頼らず手計算で処理する力を養い、電卓は検算時のみ使用すること。
対策②化学反応の理論:中和滴定、pH計算、電離平衡、反応速度、酸化還元滴定といった分野について、標準~発展問題を通じて公式の暗記にとどまらず、立式の意味まで理解することが重要である。東京理科大学では典型問題とさらに工夫を凝らした出題が多いため、原理原則の理解が重要となる。
対策③有機化学:天然高分子・合成高分子まで幅広く出題されるため、早期に一通りの学習を終えること。有機化合物は官能基を中心に反応や性質を整理し、体系的に理解すると効率がよい。また、検出反応は重要で重点的に学習し、構造決定問題などの試行錯誤型問題に多く取り組むこと。芳香族化合物についてはフローチャートを用いて整理し、試薬や反応条件まで含めて押さえておきたい。
対策④最後に過去問題集の演習・研究は極めて有効である。東京理科大学は標準レベル以上の問題が多く、過去問演習を通じて大学が要求するレベルを体感するとともに、特徴的な解答形式・出題形式に慣れることは重要である。
また、受験学部に限らず他学部の問題にも取り組むことで、いわゆる「東京理科大学らしさ」に対応する力が養われる。特に80分という制限時間内で解き切る練習を行うことが実戦力向上に直結する。


