<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

とうきょうりか

東京理科大学

東京理科大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

化学

2023度入試の問題分析

偏りなくまんべんなく出題されていて、難易度はやや易~やや難であり、計算問題が多い。選択肢が非常に多く、数値計算の解答形式が独特である。また、正誤問題がなかなか難しかった。

B方式は全学部で試験時間が80分と長いが、大問が薬学部で4題、ほかは6題となっていて、量的に多いので時間配分に気をつけ、解答スピードをつけて対処する必要があった。

2023年度の出題で目立ったものを挙げておこう。薬学部では、アミノ酸の電離平衡問題が出ていて、生化学と理論化学の融合問題となっていた。DNA、RNAが化学で出題されるのは2023年度で最後であるが、創域理工学部で2023年度も出ていた。創域理工学部ではまた、2022年度も他学部で出題されたアレニウスの式の問題が出題された。さらにリチウムイオン電池も出題された。このように、他学部の過去問を演習しマスターした生徒は有利であった。有機化学は、どの学部も脂肪族・芳香族・油脂・構造決定や糖・アミノ酸・タンパク質・高分子計算など知識と計算および試行錯誤が必要な出題が続いている。無機も正誤問題、理論化学と絡めた計算問題などが出題されている。なお、C方式・グローバル方式だけは、100分で、やや易~標準問題が多い。そのため、高得点が必要な学部もある。

2024年度入試対策・学習アドバイス

全般の傾向は、結晶、反応速度、化学平衡、溶解度、電気化学といった分野での計算問題が多く、化学計算力が必要であること。滴定実験・有機実験の問題が多く実験重視であること。試行錯誤が必要な思考型問題も多いことが特筆される。

対策①化学の基礎:周期律をしっかりと確認する。特に電気陰性度は極性や反応性・溶解性、無機性質・有機化学の反応機構などを考える基本になっているので使いこなせるまで実力をつけたい。

対策②化学量論計算:化学反応式を用いた計算、濃度計算、電気化学計算、結晶構造・密度計算、溶解度計算、熱化学計算などの種々多様な計算問題が出題されている。標準~発展問題を含む問題集1冊をできるまで何度も繰り返そう。このとき、単位が式に含まれている問題集を選んでやると効果的である。

対策③化学反応の理論:中和滴定、pH計算、電離平衡計算、反応速度計算、酸化還元滴定で標準~発展問題の理解度を高めてマスターしておくこと。

対策④有機化学:天然・合成高分子まで出るので、早めに一通りの学習を終わらせたい。有機化合物は官能基を中心に反応や化学的性質をしっかりとまとめておくこと。また、検出反応は構造決定問題などで極めて重要なので、特に力を入れて取り組み、試行錯誤が必要な構造決定問題に多く取り組んでほしい。芳香族化合物などは反応チャートを用いて整理して覚え、さらに試薬と反応条件まで押さえること。

対策⑤最後に過去問題集を演習・研究することは極めて有効な対策となる。特に東京理科大学はレベルの高い問題も多いので、過去問を解くことにより、大学が必要としているレベルを肌で知ること、および特徴的な解答形式・出題形式に慣れることが重要である。また、受験する学部学科でなくとも他学部学科の問題も東京理科大学らしさがあるので積極的に取り組むとさらに効果的である。

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