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東邦大学

東邦大学大学からのお知らせ 入試対策情報

化学

2025年度入試の問題分析

一般入試(理学部はA日程)を分析する。学部によって科目選択や出題形式が異なる点に注意。医学部は物化生から2科目選択で120分。大問2題(実質4題)、小問20問。すべてマークシート式であるが、解答の数値をそのままマークする問題が多いため、実質的には記述式と変わらない。大問1は電離平衡と飽和蒸気圧、大問2は脂肪族化合物の酸化数と異性体に関する出題であり、理論有機ともに出題分野に偏りが見られ、無機分野は出題されなかった。決して難問ではないが、受験生が経験したことのないタイプの問題が多いため、全体的な難易度はやや難レベル。また、試験時間に対して理科2科目全体の問題量が多いため、問題を解くスピードが重要。なお、2026年度から配点が変更され、理科の重要性が高くなる。薬学部は化学必須。80分で大問4題。大問1(小問8問)のみマークシート式、そのほか(小問11問)は記述式。全分野からまんべんなく出題されている。問題量は少なめ、難易度は標準的なので、合格には高得点が必要だろう。理学部は大問が物化生から各3題で計9題が出題され、75分で任意の3題を解答する(化学科のみ化学3題必須)。この形式の場合、受験に必要な理科は1科目であるが、2科目以上学習している方が明らかに有利。全範囲から出題されているが、無機はマイナーな内容の設問が目立った。問題量は妥当、難易度は標準(一部やや難)であった。看護学部と健康科学部は数化生から1科目選択、数学は「Ⅰ・A」、理科は「理科基礎」のみの出題(いずれも60分)。看護学部は小問30問、健康科学部は小問25問。化学基礎全範囲から出題されており、難易度はやや易〜標準。どちらの学部も看護学科であるが、健康科学部の方が問題数が少なく難度が低い。

2026年度入試対策・学習アドバイス

(全学部共通)どの大学を受験しようが学習すべき項目は変わらない。したがって、まず、受験する大学・学部にかかわらず、出題範囲全体について基本事項を習得し、典型的な問題を解けるようにする。これができていない状態で大学別の傾向と対策を考えても意味がないということを、くれぐれも肝に銘じてもらいたい。この段階をクリアしたという前提で、以下に学部別のアドバイスを記す。

(医学部)ア.難度のやや高い問題を演習し、見たことがない問題に対応できるようにする。イ.標準的な問題を全速力で解き、それでもミスしないような練習をする。特に、計算ミスは致命的。ウ.時間を計って過去問を解き、理科2科目の時間配分を工夫する。

(薬学部)エ.化学が得意な受験生が多い学部で、高得点を狙う必要があるため、苦手な分野を重点的に学習する。オ.特に無機分野は、学習が手薄になりがちなマイナー項目まで習得する。

(理学部)カ.理科1科目で学習している受験生は、すべての問題に対応する必要があるため、苦手な分野を重点的に学習する。キ.理科2科目で学習している受験生は、どの3題を選べば自分に有利かを短時間で判断する必要があるため、時間を計って過去問を解き、問題を選ぶ練習を積む。

(看護学部と健康科学部)ク.試験範囲が狭い(化学基礎のみ)ので、苦手分野がないよう網羅的に学習する。ケ.化学全範囲を学習している場合、東邦大学に必要な「化学基礎」と、難度の高い「化学」の学習バランスに注意する。

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