名古屋葵大学大学からのお知らせ 入試対策情報
現代文
2024年度入試の問題分析
国語は、古文・漢文を除いた現代文のみ2題の出題である。問題文は評論または随筆からの出題で、文章の内容は、教育論、日本人論、読書論、言語論などである。例年文学や言語に関わる内容のものが多い。難解な文章は出題されていないので、論旨を丁寧にたどっていけば読解できるはずである。例年さほど長い文章は出題されていなかったが、2024年度は4,000字を超えるような長文が出題された。2022年度は一部日程でグラフの読み取りが必要な問題が出題されたが、2024年度は文章のみである。
設問の内容は、漢字の読み書き、漢字や語彙についての知識を問う問題、空欄補充問題(接続語、語句)、脱文挿入、選択肢問題、抜き出し問題、傍線部について説明する問題などが出題された。2023年度は文の不適切な点を指摘し、適切な形に直したものを選択肢から選ぶ設問が出題されているが2024年度は出題されなかった。また、例年どおり一部日程で文学史に関する設問が出題されている。
設問の形式は選択式と記述式の併用であるが、どの日程も、記述式(漢字の問題、説明問題、抜き出し問題)が多く出題されている。選択肢のなかから解答を選ぶという練習だけでなく、問われた事柄についてわかりやすい文章で記述する能力や、本文のなかから最適な部分を抜き出す能力を養っておく必要がある。
2025年度入試対策・学習アドバイス
漢字など言葉の知識を身につけよう
どの日程でも、大問ひとつにつき、漢字の書き取りあるいは読み取りが5問ずつ出題されている。大学入試向けの漢字の問題集を使ってしっかり練習しておこう。また、ことわざや慣用句、四字熟語など言葉の知識に関わる設問も例年出題されているので、国語便覧などを用いてしっかり対策しておこう。
問題文の論旨を正確に読み取ろう
まずは私立大学型の標準的な問題集を使って読解力を養おう。評論文を読みこなすには、筆者の問題意識や主張に注意して文章全体の論理を把握することが大切である。問題文のテーマやキーワードを意識し、筆者の考えやその理由が示されている重要な部分には線を引くなどして、正確に文章を読んでいきたい。また、段落同士の関係に気を付けて読むことも大切だ。全体のつながりが見えてくれば、本文全体の内容が把握しやすくなるはずだ。
2020年度には複数テキスト、図表を含む問題が出題されており、2022年度はグラフを含む文章が出題されている。共通テストや小論文、総合型入試の問題集にはこうした傾向の問題も収録されていることが多い。積極的に取り組み、新しい形式に慣れておこう。
記述式の問題の練習を積もう
設問については、空欄補充や傍線部に関する選択肢問題、抜き出し問題、記述問題などを練習しよう。抜き出し問題は、設問の意味を十分に理解し、傍線部前後の文脈をよく確認したうえで、複数の候補のなかから設問の要求に合った、一番よいものを厳選することが重要である。
記述式の説明問題も毎年必ず出題されている。なかには字数指定のない設問もあるので、求められている内容を説明しきる練習が必要だ。設問の要求を的確に理解するとともに、書きたい内容を適切に言葉にできる能力を養おう。