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同志社女子大学

同志社女子大学大学からのお知らせ 入試対策情報

古文

2025年度入試の問題分析

2025年度は平安時代の説話である『今昔物語集』、鎌倉時代の日記である『うたたね』、鎌倉時代の説話である『十訓抄』、鎌倉時代の軍記物語である『平家物語』から出題され、日記・随筆と物語を交えた有名出典を中心とする構成であった。近世作品からの出題は2025年度では見受けられなかった。いずれもストーリー性のある箇所であり、本文量は約900~1,200字の長文で、2024年度までの傾向を踏襲している。設問数は8~9問で2024年度までより1問減少。設問(主体判定を除く)は、選択肢5つより正解を選ぶ選択形式によって出題されている。

設問は、語意、解釈、傍線部の説明、理由や心情を問う設問、主体判定、内容判定などの、文脈を踏まえた正確な読解力の有無を測定するものを中心に、助動詞や識別の語「に」「なむ」の文法的説明を問うものなどが用意され、作品同士の成立した時期の前後を問う文学史に関する設問も含めて多彩に構成されている。また和歌に関する設問も、独立した設問として解釈および修辞などを問う形式で出題されている。全体的に基本的な知識をしっかりと学習しているかを問う、バラエティーに富んだ標準的出題といえる。

2026年度入試対策・学習アドバイス

古語と文法を習得しよう!

同志社女子大学の古文は、非有名出典を交えたストーリー性のある作品から出題されることもある。普段目に触れる機会が少ない近世作品から出題も大いに予想されるので留意したい。

さて、設問の構成を見る限り、正確な内容把握に基づく総合的な学力が試されているといえる。したがって、まず古語と文法的知識を基盤とする正確な読解力の養成に努めなければならない。

①古語の学習…形容詞や慣用表現を中心に古文単語集などを利用して入試直前まで徹底的に反復しよう。日頃から古文単語集を利用してこまめに確認し、登載されていない古語や意味を書き加えるぐらいの、積極的な姿勢で取り組むこと。

②古典文法の学習…助動詞や識別の語の説明だけでなく、これまで品詞分解・助詞の用法などの多様な設問が出題されている。どの日程でも出題されており、また正確に読解するうえでも必要となる知識なので、しっかりと対策を講じておく必要がある。文法に苦手意識を抱いている人は、薄手の問題集でよいから詳細な解説のあるものを利用して反復して学習するよう心がけたい。

読解力の養成に励もう!

主体判定を始めとする人物判定や内容判定などの設問が用意されているので、本文を正確に読解する力を養成することは不可欠である。読解力養成のためには、選択式設問を主とする問題集や参考書を用いて、正解するための着眼点やこれに伴う読解上のポイントを明確に意識しながら、反復学習することが望ましい。また取り組んだ問題の本文を音読する習慣も速読力を向上させるうえで大いに効果がある。

和歌対策、文学史対策も忘れずに!

2025年度も出題された和歌に関する設問は、まず出題されるものと考えておこう。したがって、掛詞などの修辞も含めて学習して十分に対策を講じておくこと。和歌解釈は、解釈例を参照しながらでよいから、解釈を自分の言葉で作成してみるとよいだろう。

最後に、必ず出題される文学史に関する設問には、ジャンルごとの成立順を確認したうえで、国語便覧などを利用して個々の作品について学習しよう。

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