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あおやまがくいん

青山学院大学

青山学院大学大学からのお知らせ 入試対策情報

総合問題(法学部)

2024年度入試の問題分析

法学部A方式の試験時間は90分。大問数は3題。「国語」「世界史」「日本史」「政治・経済」の4科目にわたる出題だが、全体的には、基礎から資料集レベルの知識が必要となる、「政治・経済」の知識を問う小問が中心の構成である。

大問Iについて

小問は12問。問題文の空欄を補充する問題、「世界史」の知識を問う問題、論理的な文章理解・構成力を問う問題などの4択が10問、語句の言い換え問題が1問、問題文をもとに100字程度の論述を構成する問題が1問の構成。問題文が功利主義や優生思想をテーマにしたものであり、「国語」の範囲内と言えなくもないが、出題科目にはない「倫理」あるいは「公共」において、より詳しく学ぶ内容であった。論述問題は、問題文の指示に従い、必ず「文中の語句を使って」論理的な展開のある文章にしなければならない。

大問IIについて

小問は12問。4択問題が10問、問題文を読解して100字程度論述する問題が2問の構成。4択問題は10問中8問が「適当でないもの」を選ぶ形式であり、問10をはじめとして、選択肢の正誤判断に、教科書のコラムや資料集レベルの細かな知識を必要とするものが多数ある。論述問題は、いずれも「日本国憲法改正案要綱並びに説明書」と日本国憲法の条文の規定との相違を指摘し、日本国憲法の規定の意図を推論して論述しなければならず、難問である。

大問IIIについて

小問は12問。問題文の空欄を補充する問題など、「政治・経済」の4択問題が10問、「国語」的な4択問題が2問の構成。論述問題の出題はない。問題文は税制をめぐる「平等」や「格差」に関するものであり、長文ではあるが、難関私立大学で出題されるような標準的な内容の文章である。小問に難問はないから、この大問で確実に得点を伸ばしておきたい。

2025年度入試対策・学習アドバイス

■編集部注:2025年度より法学部総合問題の出題範囲は変更となる。

社会科学の総合的な学力が不可欠

大問Ⅰ~IIIを通して、法学部の学生となるにふさわしい学力を総合的に問うている。高得点を取るには、「公共」をはじめ「歴史総合」の基礎知識のみならず、問題文を読み解く「現代の国語」「言語文化」的な語彙(ごい)力や文章構成力も必要不可欠である。

各段階の学習目的を明確にしよう

総合問題を勝ち抜くには、明確な目標のある学習が必要である。漫然と問題演習を重ねても実戦的な効果は上がらない。学習の導入段階では、「公共」の基礎レベルの問題集を用いて、基礎知識の増強に努めよう。その際、検討した問題に関連する歴史的事実を「歴史総合」の教科書で確認しておきたい。また、前記の学習の隙間時間に、「現代の国語」「言語文化」の問題集を利用して語彙(ごい)力や文章読解・理解力の増強にも努めよう。実戦力養成段階では、標準~応用レベルの大問を、週に1~2題じっくり解くペースで学習を進めよう。論述問題や統計資料の読解を含む、解答解説の詳しい問題集を利用して、正答に至る道筋を理解する学習を心がけ、問題文や統計資料を読み解く力や、論理的な文章を構成する力を養成していきたい。なお、論述問題については、受験生が解答の妥当性を判断することは容易ではないので、可能な限り、先生に解答を添削してもらおう。

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