聖隷クリストファー大学大学からのお知らせ 入試対策情報
生物
2025年度入試の問題分析
用語や知識論述を中心とした記述式の設問様式である。大問は4題で、各大問あたり小問が2〜5問出題された。用語に関する設問は空欄穴埋めが中心であるが、生物現象や歴史的な実験の内容を論述する設問も出題される。2025年度には知識論述が小問で3問出題され、それぞれが70〜120字以内で、合計すると300字程度の論述量であった。各大問の内容であるが、大問Ⅰは遺伝子がDNAであることを明らかにした研究に関する知識問題、大問Ⅱは細胞周期と体細胞分裂の観察に関する知識問題、大問Ⅲは体液である血液に関する知識問題、大問Ⅳは生態系に関して、温室効果、絶滅危惧種、および外来生物に関する知識問題であった。ハーシー・チェイスの実験に関する論述問題や血液凝固に関する論述問題などやや解答しにくいものもあったが、多くの用語問題は標準的な難易度であった。知識論述も標準的な難易度で、入試問題集などに掲載されている標準的なものであった。なお、計算問題やグラフなどを用いる考察問題は出題されなかった。
2026年度入試対策・学習アドバイス
教科書の内容をしっかりと理解する
生物基礎の教科書に記載されている全分野から、用語や生物現象に関する知識問題が出題される。なかでも、遺伝子、および体液に関する分野からの出題が多く、この分野からの設問ではかなり細かい知識が問われる傾向にある。また、年度によっては、呼吸、光合成、自律神経とホルモン、生体防御、遷移などの分野からも出題される。そこで、高等学校で用いている生物基礎の教科書の本文と参考の内容はもちろん、図やグラフなどの内容もすべて習得しておく必要がある。また、教科書の発展に記述されている内容も含めて教科書中心の学習を行い、用語や現象を正確に習得しておきたい。なお、出題される内容はいずれかの出版社の教科書に記載されているので、教科書以外の受験参考書のようなものよりも、可能であれば、複数の出版社の教科書にも目を通しておきたい。生物基礎の教科書に書かれている内容は出版社によって違いがあるので、内容を読み比べてみるとより理解が深まるであろう。
問題演習で実践力をつける
ほとんどの設問は知識問題であることから、入試問題集に載っている標準的な難易度の知識問題を繰り返し解くことで十分に対応できるだろう。問題集を使って勉強する際、はじめは簡単に解けない問題であったとしても、すぐに解答を見るようなことをせず、自分で様々に考えて、一旦は自力で解答することを心がけたい。特に、基本~標準レベルの知識問題を、たった1回だけでなく、少なくとも2回は繰り返し解いてみよう。また、入試問題集には問題の難易度が「やや難」や「難」とされる問題が載っているが、このような難易度の問題を行う必要はない。例題や基本、または標準レベルの知識問題だけに集中して問題を解くとよい。
重要な生物用語は文章で説明できるようする
生物現象を説明する論述問題は毎回必ず出題されており、受験生の間でとりわけ得点差がつきやすい。的確な文章を書くにはある程度訓練が必要なので、生物基礎全体の生物現象や用語の説明を実際に書いてみて、しっかりと文章で説明できるようにしておこう。


