東海学園大学大学からのお知らせ 入試対策情報
生物
2025年度入試の問題分析
東海学園大学の2025年度の入試は、募集要項にあるように、生物基礎からの出題であった。1月28日(火)試験では、大問は4題、総マーク数は36で、例年並みであった。大問Iでは生物の共通性と多様性、呼吸とATPについて出題され、標準的な知識問題であった。大問ⅠではDNAの構造とタンパク質合成について、標準的な知識問題が出題された。大問ⅢのAでは生体防御について出題された。コンパクトな設問構成ながら、物理的・化学的防御、自然免疫、適応免疫に関する問題がバランスよく出題された。Bでは脊椎動物の神経系について、主に自律神経に関する知識問題が出題された。大問Ⅳでは、Aでギャップ更新と遷移に関する知識問題、Bではキーストーン種に関する知識問題と考察問題がそれぞれ出題された。2024年度に出題されていた計算問題が出題されなかったが、大問ⅣのBでキーストーン種に関する考察問題が出題された。2025年度も標準的な知識問題が中心だったものの、このような考察問題では差がついたであろう。
2026年度入試対策・学習アドバイス
出題範囲
生物基礎で扱われる「細胞のはたらき」「体内環境の維持」「バイオームと生態系」の各分野から、バランスよく出題されていた。全体に標準的な問題で、教科書の内容を逸脱することはなかった。ただし、大問Ⅳでは生態系の状況を読み取り、キーストーン種について考察する問題が出題されているので、単なる用語の暗記ではなく、きちんと内容を理解したうえで、考察にも慣れておく必要がある。
教科書の内容を正確に理解しよう
36のマークのうち、大部分が知識問題であった。知識問題が中心なので、教科書を隅々までよく読んで内容をきちんと学習し、まとめて覚えておこう。2025年度の試験では生物基礎の教科書では説明が少ない用語は出題されなかったが、2024年度の試験では出題されているので、教科書の発展的な内容を扱うコラムにも目を通しておこう。
教科書併用問題集の活用
教科書の内容が理解できたら、学校で用いている教科書併用問題集を用いて知識のチェックをしよう。教科書併用問題集の基礎レベルの問題にはすべて正確に答えられるようにしておく必要がある。
2025年度の試験では出題がなかったが、2024年度の試験では生物濃縮の計算問題が出題された。2024年度と同様、過去に出題されている計算問題も典型問題が多い。ミクロメーター、細胞周期、DNAの塩基の比率、腎臓における物質の排出や再吸収、暖かさの指数など典型的な計算問題にも習熟し、出題されたら必ず解けるようにしておこう。また過去には実験考察問題も出題されている。このような問題にも典型的な問題が多く、教科書併用問題集に類題が掲載されているものをきちんと理解しておけば解答できるだろう。
また2025年度の試験では問われなかったものの、重要な数値についてもよく聞かれる。重要な数値は実感としてわかるようにしておこう。
過去問の活用
東海学園大学では、酸素解離曲線やヒトの循環系、生態系における物質循環のように、生物基礎のなかでも特に頻出の項目がある。過去問を解いて、その出題のされ方に習熟しておくとよいだろう。
東海学園大学には、栄養学を学ぶ学科がある。栄養学を理解するためには、生物学は基礎となる学問である。正確な知識と的確な計算力を身につけて、80%以上の得点をめざそう。


