東京薬科大学大学からのお知らせ 入試対策情報
数学II・C
2025年度入試の問題分析
薬・生命科学部のB方式の問題を分析する。出題分野は、数学Ⅰから「2次関数(絶対値で表された2次関数)」「図形と計量(三角比の基本性質)」、数学Aから「確率(玉の取り出し)」、数学Ⅱから「式と証明・方程式(2次方程式、判別式、最小多項式)」「図形と方程式(直線、円)」「指数・対数関数(大小関係)」「微分・積分(導関数のグラフ、積分の計算、最大・最小)」、数学Bから「数列(漸化式)」、数学Cから「ベクトル(三角形の面積比、内分)」などが出題された。いずれも入試問題としては基本~標準レベルの問題であり、教科書の例題レベルの問題も数多く含まれていて、高校での履修内容の基本理解を測るものとなっている。問題数は、薬学部では、大問数5題で、そのうち2題が4問と2問の小問集合という問題構成であった。生命科学部では、大問4題(1題は2題から選択)で、そのうち、1題が4問の小問集合であった。また、解答形式は全問マークシート方式である。なお、試験時間は、薬学部で80分、生命科学部では60分となっている。これらは、例年どおりで変わりなかった。
2026年度入試対策・学習アドバイス
基礎力をつけよう
出題範囲の全分野からまんべんなく、しかも基本~標準レベルの問題中心に出題されるので、教科書をきちんと読み、出題範囲の全分野について、基本事項の内容を正しく理解して、しっかり基礎力をつけることが大切である。そのために、教科書の練習問題や章末問題を自力で解いて基本事項や公式を定着させておこう。そのうえで、教科書傍用問題集や共通テスト対策問題集などで繰り返し演習を行ってほしい。また、複数分野の融合問題が出題されることもあるので、基礎力を高めた後は、分野間のつながりを意識した演習を行い、数学の総合力をつけておくことが大切であろう。
なかでも数学Ⅱが大切
出題範囲の全分野からまんべんなく出題されるのであるが、内容からいうと数学Ⅱが一番重要である。なぜなら、この分野に重要な分野が集中しているからである。特に、指数・対数関数、三角関数、微分・積分は頻出なので、しっかりと演習して穴がないようにしておこう。また、数列、ベクトルもよく出題されるので対策をおこたらないことが大切である。
ケアレスミスは痛い
解答形式が、全問マークシート方式なので計算ミスは致命的となる。普段から、工夫して計算することによって計算を簡略化してミスを防ぐことを考えよう。例えば、式の値を求める問題での整式の除法の活用や、積分計算における6分の1公式の利用や因数分解形の形のままで積分するなどである。ただし、これらは、正しく用いないと意味がない。正しく用いられるように練習しておこう。また、公式の誤用だとか、問題文を正しく把握しないで解いてミスするといったことは絶対に避けてほしい。日頃からきちんと問題文を読む癖をつけておくことが大切である。問題自体は決して難しくはないので、ミスさえなければかなりの高得点が狙えるであろう。試験時間は80分(または60分)であるが、試験時間に対して問題量は適当であるから、本番では慌てないで落ち着いて解答するようにしよう。
