名古屋学芸大学大学からのお知らせ 入試対策情報
生物
2024年度入試の問題分析
2月6日、2月7日、2月8日実施の入試はいずれも、大問は5題からなる。解答は選択型のマークシート方式である。計算問題や考察問題も出題されているが、教科書の基本的な内容を問うものが中心であり、難易度は標準である。解答する問題の数は43または44個であった。大問1と2が「生物の特徴・遺伝子」、大問3が「体内環境の維持」、大問4と5が「生物の多様性と生態系」の分野から出題されていた。また、2023年度と同様に「正しい記述を過不足なく含むものを選ぶ」問題が多く出題された。
2月6日実施
【1】代謝・細胞の特徴、【2】体細胞分裂、【3】血液の循環・酸素の運搬、【4】植生の遷移、【5】生態系の物質循環・エネルギーの流れ
2月7日実施
【1】代謝、【2】遺伝子の本体、DNAの構造、【3】腎臓・肝臓、【4】バイオーム、【5】生態系の保全
2月8日実施
【1】代謝、【2】細胞周期、【3】ホルモン、【4】バイオーム、【5】富栄養化・自然浄化・生物濃縮
2025年度入試対策・学習アドバイス
全分野からまんべんなく出題されている
生物基礎の全分野からまんべんなく出題されており、全日程で生物基礎の大半の内容が出題されている。知識問題、計算問題、考察問題がバランスよく出題されており、学習の成果が的確に評価されると思われる。
「答えをひとつ選ぶ」形式の問題ばかりではない
2024年度の入試では、正しい記述を過不足なく含むものを選ぶ問題が多く出題されており、一つひとつの事柄について、的確な知識が必要となる。
特定の分野から様々な内容が問われる
まずは、苦手な分野を克服しよう。そして、文章の正誤を問うものでは、詳細な知識が必要なケースもあるので、教科書の文章にはくまなく目を通し、選択型の問題を解くときには、誤りの部分を正しく直すようにしよう。
計算問題も出題される
2024年度は、ATP消費量とグルコース消費量を求める問題、呼吸における酸素吸収量と二酸化炭素放出量を求める問題、DNAの塩基の割合を求める問題、細胞周期の長さや各時期の長さを求める問題、心臓から拍出される血液量を求める問題、酸素解離曲線に関する問題、腎臓での尿生成に関する問題などが出題された。毎年、似た内容の問題が出題されるので、過去の入試問題を利用して演習をしよう。
考察問題も出題される
2024年度は、植物に様々な処理を行ったときの重量変化の比較から光合成量や呼吸量、転流量を導き出す問題、細胞周期に関する考察問題、植生の様子から遷移の進行の順を考える問題などが出題された。問題文をきちんと読み、内容を理解する力をつけよう。
対策
まずは、普段使用している教科書傍用の問題集を用いて、確実な知識を身につける。その後、計算問題や考察型の問題に取り組む。これらの問題はただやり方や答えを覚えるのではなく、どのように考え、どのように解くのかを理解することが重要である。一通りの学習ができたら、過去の入試問題を解き、同じ分野の問題を再度、教科書傍用の問題集で演習しておくとよい。2025年度からは新課程に対応した入試になる。転写と翻訳に関する内容がこれまでよりも詳細になる一方で、酸素解離曲線や腎臓の尿生成に関する計算、肝臓、生態系における窒素循環などは出題されるケースが低いと予想される。過去問を演習する際にはこれらの分野以外を優先してやるとよい。