愛知学院大学大学からのお知らせ 入試対策情報
日本史
2024年度入試の問題分析
一般選抜前期試験A 2月1日・2日・3日・4日に実施された日本史の問題を分析する。すべての日程とも大問の数は4題で、マークシート方式と記述方式を併用し、マークシート方式の問題数が8割、記述方式の問題数が2割の割合であった。なお、論述方式の問題は出題されていない。すべての日程において問題数は50問で、60分の試験時間内で十分に解答が可能な量といえる。設問の形式は、空欄補充問題が多く、ほとんどの日程で史料を利用した問題も出題されていた。出題されていた史料は「憲法十七条」「二条河原落書」「朝倉孝景条々」「甲州法度之次第」であり、どれも受験生であれば押さえておきたい有名な史料である。すべての問題を見渡す限り、要求されている答えの大部分は教科書などに記載されている受験生にとってなじみのある歴史用語や人名ばかりなので、全体的な難易度に関しては標準レベルといえる。また、原始・古代から近現代史まで幅広く出題されていた。
2025年度入試対策・学習アドバイス
未習の時代・分野を残さないこと
近年の出題状況から考えて、ほぼ全時代・全分野から問われると思って対策を立てた方がよい。したがって、時代や分野を一つずつ丁寧に仕上げるのではなく、まず、教科書本文レベルの内容を「一通り、最後まで」学習してしまおう。難問は少ないので、仮にそれができなかったとしても、合格点は十分に確保できる。避けなければならないのは、手つかずの時代や分野が残ることである。特に愛知学院大学の日本史では、文化史が頻出であるが、文化史は後回しにする受験生が多い分野である。不十分な学習のまま入試当日を迎えることは何としても避けてほしい。
合否を分けるのは問題演習量
愛知学院大学の日本史は、語群から解答を選ぶ空欄補充問題が多く、ほとんどがやや易~標準レベルの問題である。また一見難しく感じても、消去法などを使用すれば解答を絞り込んでいける問題も多い。実戦的な演習力を身につけるためにも、普段の学習のなかで過去問や市販の問題集などを利用し、問題演習を数多くこなしていきたい。入試本番で同じ、もしくは似たような問題と出会えるチャンスが広がるはずである。また、学習効果の点からも、教科書を読むだけの学習よりも、問題を解く作業を並行した方が知識の定着度が高くなるし、飽きずに取り組める。常日頃から、問題演習を重視した学習を心がけよう!
あとは漢字チェックと文化史だ
「一通り、最後まで」学習し、問題演習も並行してこなした受験生は、もう合格点を取る力を十分身につけていると思う。しかし、記述方式の問題で漢字ミスを連発すると「合格」は逃げていくかもしれないので、歴史用語や人名を漢字で正確に書けるかどうかを仕上げとしてチェックしておきたい。近年の出題実績を挙げれば、「戊戌夢物語」「青鞜社」「清浦奎吾」「佐藤信淵」「荻生徂徠」「南鐐二朱銀」「緒方洪庵」などが記述方式の問題で問われている。読めても書けない、知っていても書けない、という歴史用語や人名は案外多いものなので、くれぐれも気をつけてほしい。また、日本史で高得点を取りたい受験生には、頻出かつ差がつく分野である文化史学習を特に手厚くやっておくことをおすすめする。