大阪経済大学大学からのお知らせ 入試対策情報
日本史
2024年度入試の問題分析
一般選抜A方式は、日本史を含む6科目から2科目を選択して解答する形式で、試験時間は100分。2024年度の日本史の出題量は、各日程とも大問2題、小問50問の出題であった。出題形式は、各日程とも全問マーク方式で、大問内に特定の時期やテーマを扱ったリード文が複数提示され、空欄補充問題(用語4択が中心)や下線部設問(文章4択が中心。ほか、用語組み合わせ4択、年代整序など)が配置される。なお1月25日日程では、先生と高校生が図版を見ながら会話をする形式のリード文も出題された。出題内容は、各日程ともに、時代は大問1が古代~近世、大問2が近代・戦後を中心とする出題で、分野は政治・外交・社会経済・文化からまんべんなく出題されるが、日程によっては偏りがある場合もある。史料や図版などを用いた出題も多くみられる。総じて難易度としては標準で、基本的な知識を正確に押さえているかを問う出題といえる。なお、2023年度には原始からの出題や、歴史総合を意識したと思われる世界史寄りの知識を問う出題もあったが、2024年度には見られなかった。
2025年度入試対策・学習アドバイス
用語の暗記だけではなく、歴史事項の内容や時期なども押さえよう
全小問の半数程度を文章4択問題が占める。政策・制度の内容や、出来事の背景・影響などを問うものもあり、単純な用語暗記では対処できない。受験生が苦手とする年代整序も例年出題されている。日常の学習では、教科書の本文・脚注をよく読んで歴史事項の内容を押さえるとともに、その時期も把握しておこう。問題の中には、選択肢に詳細な知識が含まれるものも一部あるが、解答に際しては基本的な歴史事項を踏まえた消去法が有効となる場合もある。やはり基本的知識をいかに固められるかがカギといえる。
史料・図版・グラフなどを用いた多様な出題形式に対処しよう
史料や図版、地図・表・グラフ・系図などを用いた多様な形式の出題がみられる。特に史料4択問題や図版4択問題は定番である。出題される史料・図版は、受験生にとっては未見と思われるものも一部あるが、多くは教科書や資料集に掲載されているものであり、これらを確認していたか否かで差が付くと思われるので、必ず確認しておこう。また、表・グラフを用いた出題では、単純な数値の読み取りだけではなく、数値と教科書的な知識を合わせて解く問題も出題されることがある。このような問題の攻略には「慣れ」が必須である。過去問を解いて、多様な出題への「慣れ」を養っておいてほしい。
対策が遅れがちな戦後史や文化史も抜かりなく学習しよう
例年、戦後史が出題されており、日程によっては小問10問以上出題されることもある。2024年度の出題年次の下限は、1980年代の日米貿易摩擦であった。戦後史は、1990年代までを視野に学習しておいてほしい。また、文化史からの出題が多いことも特徴である。戦後史・文化史は対策が遅れがちな分野だが、大阪経済大学の日本史においては頻出分野といえるので、抜かりなく対策をしておこう。対策には、過去問研究が効果的である。同一テーマからの出題や、類似した視角からの出題も見られるので、過去問を解いて頻出分野を得点源にできるようにしておこう。