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大妻女子大学

大妻女子大学大学からのお知らせ 入試対策情報

生物

2025年度入試の問題分析

出題形式は、すべてマークシート式である。2024年度の7題出題から2025年度では1題減り6題が出題された。設問は2024年度の33問から2025年度では20問と減少したが、小問は2024年度の79問から2025年度では84問と増加した。問題は、適語補充の問題や知識問題が中心である。2022年度以前は表やグラフのデータを用いた思考能力を要する実験・考察型の問題が多く見られたが、2023年度以降では、このような問題は少なくなり、特に計算問題は出題されなくなった。2024年度と比較して2025年度では、問題の難易度の変化はなかった。出題内容は、「生物基礎」から①遺伝子(形質転換およびファージの増殖実験・シャルガフの規則とDNA)、②動物の環境応答(血糖濃度調節・糖尿病)、③免疫のしくみ(自然免疫と適応免疫)。「生物」から④生態と環境(植物の植生・一次遷移と二次遷移)、⑤動物の反応と行動(興奮の発生および伝導・伝達)、⑥発生と遺伝子発現(細胞分裂と核相・遺伝的多様性)の出題となった。①~⑥の問題は、教科書の知識分野からの出題であり、①は実験考察内容の選択、②は血糖濃度のグラフの考察があった。すべての問題が教科書の内容から出題され、教科書の発展的な内容の問題が出題されていないため、高得点を獲得しやすかったと思われる。

2026年度入試対策・学習アドバイス

教科書の基本事項を覚える

「生物」の分野は、「生物基礎」の分野に比べて教科書の章立ても多いので、高校での授業進度が遅いと感じたら、早めの対策をした方がよいだろう。そのためには教科書を中心に基本事項を体系的に理解して覚えることが重要となる。学習するときは教科書の本文だけを理解するのではなく、図表やグラフも理解することが大事である。全体的に教科書の知識分野が多く出題されているため、高校の授業で教科書をあまり使わずに、先生から配布されたプリント中心であった受験生は注意してほしい。

教科書内にある問題を解く

現行の教科書は、旧課程の教科書と大きく異なる。(1)分野ごとに章末問題があり、その内容が確認できているかどうかの復習となり、かつ受験で頻出的なものが多い。(2)受験で重要な実験・観察を高校で行っていなかったとしても、二次元コードが記載されており、これをスマートフォン等で読み込むと映像を見ることができる。この二次元コードは、表や図・グラフなどのデータが記載されている頁にもあり、非常にわかりやすく入試問題にも応用できる。(3)高校で配布された教科書傍用問題集を用いて「基本問題や例題」を必ず解いて、繰り返し基本事項の理解と定着を行った後は、「応用問題や過去問等」を大問ごとに時間を計って解くと実戦力を養うことができる。

計算問題に注意

近年では、計算をする問題が出題されていないが、ミクロメーターの測定、体細胞分裂の周期、DNAやPCR法、酸素解離曲線、光-光合成曲線、呼吸商、腎臓の濃縮率や原尿量および再吸収量、神経の伝導速度および時間、生態系の標識再捕法や物質収支、集団遺伝や分子系統樹などは解けるようにしておこう。計算に関する分野は、得点差がつきやすいため、良問を何回も繰り返して完璧に解けるようにしよう。2025年度の①で出題されたシャルガフの規則は、知識で解けるが計算分野である。

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