東京薬科大学大学からのお知らせ 入試対策情報
化学
2026年度入試の問題分析
薬学部B方式は大問5題で、マークシート方式と記述式の併用である。問題内容と難易度は、(1)分子の構造、イオン半径、酸化物、酸化還元反応、沈殿生成、14族の単体、物質量に関する知識および計算問題の小問集合。すべて基礎的である。(2)問1は濃度計算、pH計算、中和反応の計算問題。問2は過マンガン酸カリウム水溶液塩滴定の反応式と計算問題。問3は銅の電解精錬に関する知識および計算問題。いずれも基礎的な設問であった。(3)問1~3は熱化学の計算問題で、いずれも公式で解ける基本問題だが、この分野を不得手とする受験生は多いので、差がついたと思われる。問4はルミノール反応の知識問題で教科書記載であるが、手薄な受験生が多かったと思われる。(4)問1が分子式C6H12Oのケトンの異性体を数える問題、なお2025年度は分子式C5H8O2の環式エステルの異性体を数える問題で、いずれも解きなれない受験生がいたと思われる。問2は有機酸の強さの知識、問3は分子式C6H10のオゾン分解による構造決定問題、異性体に関する正誤問題、炭化水素の混合物を元素分析して構造を決定する計算問題。すべて標準レベルで、2024年度まで基礎的な出題であったが、2025年度に難度が上がり、2026年度も同レベルであった。(5)問1はビニロンに関する知識および計算問題。問2は糖類の還元性の有無、問3はペプチドの異性体の数。全体としては、2025年度と同様に理論がやや易しく、有機がやや難しく、平均点は変わらないと思われる。
生命科学部B方式は大問5題で、すべてマークシート方式である。問題内容と難易度は、(1)原子、分子、周期律、金属に関する知識の正誤問題と結晶格子の計算問題。すべて基礎レベルである。(2)固体の溶解度(無水物)に関する計算問題。すべて基本的であるが、この分野を不得手とする受験生が多いので、差がついたと思われる。(3)酸化還元反応に関する知識の正誤問題、並列回路の電気分解の計算問題。2025年度はここの出題量も多く難度も高かったが、2026年度は標準的であった。(4)芳香族化合物の系統分離による構造決定問題。(5)糖類に関する知識問題、アミノ酸とペプチドの知識問題、油脂の知識と計算問題。全体としては、2025年度よりも(3)が平易になり、平均点は上がったと思われる。
2027年度入試対策・学習アドバイス
薬学部への対策
理論分野は、ほかの薬学部同様に滴定の問題も多いが、平衡や電離平衡、電気分解の出題も多い。ほとんどが基本~標準レベルの問題であるが、溶液論については一段高いレベルの問題が出ることもあるので、備えておきたい。無機分野からの出題は少ないので、金属イオンの反応と分離、および気体の実験室的製法と性質を押さえたら、元素別各論は問題集の基本問題を解けるようにしておけば大丈夫である。有機分野は、ここ2年間は難度が上がったので、異性体の数え上げからやや難レベルで学習しておいた方がよい。
生命科学部への対策
以前は基本問題が中心であったが、2024年度から典型問題の割合が増えたので、少しレベルを上げて準備した方がよい。試験時間に対して計算問題の量が多いので、素早く解法を想起できるように練習する必要がある。また、過去問を用いて、時間配分の練習を積む必要がある。


