<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

めいじがくいん

明治学院大学

明治学院大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

古文

2023年度入試の問題分析

全学部日程は、【A】『平家物語』(鎌倉・軍記物)と【B】『増鏡』(南北朝・歴史物語)。社会学部社会学科・法学部法律学科・国際学部国際キャリア学科・心理学部教育発達学科は、正岡子規『筆まかせ』(明治・随筆)。文学部英文学科・経済学部国際経営学科・社会学部社会福祉学科・法学部消費情報環境法学科は、上田秋成『雨月物語』(江戸・読本)。文学部芸術学科・経済学部経済学科・法学部政治学科・国際学部国際学科は、『西行物語』(鎌倉・伝記物語)。文学部フランス文学科・経済学部経営学科・法学部グローバル法学科・心理学部心理学科は、正岡子規『十たび歌よみに与ふる書』(明治・評論)であった。

2022年度に3題出題された説話が1題もなく、また明治の文章(文語文法)の出題が2021年度は1題、2022年度には2題、そして2023年度も同じく2題の出題があった。

全学部日程は共通の話題の【A】【B】の2つの文章を出題するという共通テストに類似する出題形式であり、記述も30字以内の現代語訳もありやや難といえる。

設問内容は、単語・語句の意味、文法問題(助動詞の活用)、主体の判定、現代語訳、内容説明、理由説明、空欄補充、内容正誤判定問題など。

設問数は6問か7問。

解答の形式に大きな変化があった。空欄補充の本文からの抜き出しや内容説明の記述問題が選択肢となり、傍線部の現代語訳だけが記述形式となった。

問題文の長さは、『西行物語』は約380字と少し短めであったが、ほかは『雨月物語』約640字、『筆まかせ』約670字が標準の長さ。全学部日程は【A】『平家物語』と【B】『増鏡』を合わせて約830字、『十たび歌よみに与ふる書』は約980字で例年より長めであった。

2024年度入試対策・学習アドバイス

古文単語は記述対策が必要

300語レベルの古文単語の学習が必要である。現代語訳の記述もあるので文法事項も含めた総合的な読解力を養おう。2023年度の出題は、動詞では「行ふ」「かしづく」「あきらむ」、形容詞では「いとほし」「なつかし」、形容動詞では「すぞろなり」、名詞では「ことわり」、副詞では「とうとう(とくとく)」「やがて」などである。

頻出単語のほか「様を変ふ」「恒の産なきは恒の心なし」「就中」など慣用表現や漢文表現が多く見られたので、漢語・故事成語などの対策もしておこう。

現代語訳では敬語に注意

現代語訳が選択肢での設問もあるが記述問題として出題が多い。そのなかでも「せ給ふ」「せおはす」「候ふ」など敬語を含むものが多い。

読解は動作主の判定を心がける

読解では、登場人物の整理が最も重要である。「動作(または会話)の主体は誰か」の問いが頻出している。その際も「泣き給ひければ」「のたまふ」など敬語がポイントとなる。

独特な本文の表記に注意

明治文語文や中世、近世の文章では、助詞や助動詞を漢字表記したり、活用語の活用語尾を省略したりするものがある。「申候(申し候ふ)」「存候(存じ候ふ)」「仰ければ(仰せければ)」「也(なり)」など。

新傾向の対策

明治文語文の出題が定着した。小説、評論など明治時代の文章への対応が求められる。なお評論文では漢文の書き下し文的要素も多く含まれる点に注意しよう。また、2つの文章を合わせて読解するという新傾向問題が見られた。共通テストの問題などで慣れておこう。

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