名古屋学芸大学大学からのお知らせ 入試対策情報
生物
2025年度入試の問題分析
2月6日、2月7日、2月8日実施の入試はいずれも、大問は5題からなる。解答は選択型のマークシート方式である。計算問題や考察問題も出題されているが、教科書の基本的な内容を問うものが中心であり、難易度は標準である。解答する問題の数は43個であった。大問1と2が「生物の特徴・遺伝子」、大問3が「体内環境の維持」、大問4が「免疫」、大問5が「生物の多様性と生態系」の分野から出題されていた。また、2023年度と同様に「過不足なく含むものを選ぶ」問題が多く出題された。
2月6日実施
【1】ATP、【2】細胞周期・DNAの複製、【3】体液・血糖濃度の調節、【4】免疫、【5】植生の遷移
2月7日実施
【1】生物の多様性と共通性、【2】遺伝子、【3】血糖濃度の調節、【4】体液・免疫、【5】バイオーム
2月8日実施
【1】呼吸・光合成、【2】遺伝情報の発現、【3】循環・体温調節、【4】免疫、【5】生態系
2026年度入試対策・学習アドバイス
全分野からまんべんなく出題されている
生物基礎の全分野からまんべんなく出題されており、全日程で生物基礎の大半の内容が出題されている。知識問題、計算問題、考察問題がバランスよく出題されており、学習の成果が的確に評価されると思われる。
「答えをひとつ選ぶ」形式の問題ばかりではない
2025年度の入試では、正しい記述を過不足なく含むものを選ぶ問題が多く出題されており、一つひとつの事柄について、的確な知識が必要となる。
特定の分野から様々な内容が問われる
まずは、苦手な分野を克服しよう。そして、文章の正誤を問うものでは、詳細な知識が必要なケースもあるので、教科書の文章にはくまなく目を通し、選択型の問題を解くときには、誤りの部分を正しく直すようにしよう。
計算問題も出題される
2025年度は、ある細胞数になるまでの分裂回数を求める問題、細胞周期の各時期の長さを求める問題、DNAの複製に関する問題、ヒトの遺伝子や染色体ありのDNAの長さを求める問題、ある生物における遺伝子領域の塩基数を求める問題、特定の塩基配列を認識する酵素を作用させたときに生じるDNA断片の数を求める問題などが出題された。2025年度は、遺伝子の分野の計算問題が特に目立った。似た内容の問題が過去に出題されている場合もあるので、過去問もしっかりと演習しよう。
考察問題も出題される
2025年度は、細胞周期、DNAの複製様式、糖尿病に関する考察問題や、樹木の直径のデータから遷移の過程を考察する問題、DNAの特定の塩基配列で切断する酵素を利用して個体の持つ遺伝子を考察する問題、そして塩基配列とアミノ酸配列や、遺伝暗号の解読に関する考察問題などが出題された。計算問題と同様に遺伝子の分野が目立った。教科書傍用の問題集などに掲載されている考察問題を利用し、問題文をきちんと読み、内容を理解する力をつけよう。
対策
まずは、普段使用している教科書傍用の問題集を用いて、確実な知識を身につける。その後、計算問題や考察型の問題に取り組む。これらの問題はただやり方や答えを覚えるのではなく、どのように考え、どのように解くのかを理解することが重要である。一通りの学習ができたら、過去問を解き、同じ分野の問題を再度、教科書傍用の問題集で演習しよう。
        

