埼玉学園大学大学からのお知らせ 入試対策情報
日本史
2024年度入試の問題分析
全体は大問4題、小問31問程度で構成されており、選択式設問と記述式設問が半分ほどの割合で出題されている。2023年度までとは異なり、25個以上の語群から選択する選択式設問が姿を消し、4~15個の選択肢から選ぶようになった。多くは4~6個の選択肢から選ぶこととなる。また、2023年度までは毎年出題されていた史料を使った問題が姿を消した。総じて、出題傾向も問題形式も大きく変わったこととなるため、過去問に取り組む際は、2024年度と2023年度の2年分は必ず見ておく必要がある。
大問の構成と出題の分野をみていこう。埼玉学園大学の従来の傾向を踏襲している点は、出題範囲が戦前期までである点である。また、2023年度は減少していた文化史からの出題が再び増加していた点には注意を払いたい。埼玉学園大学では、すべての分野をバランスよく身につけておくことをおこたってはならない。2024年度は史料を使った問題が出題されなかったとはいえ、出題傾向が戻ることもあり得るため、安心してはならない。同様に、2020~2024年度は戦後史は出題されていないが、過信すべきではない。
2025年度入試対策・学習アドバイス
教科書を中心に学習する
1~2程度難しい用語も問われるが、問われている内容は基礎的なことが中心のため、まずは教科書の本文に書かれている用語を覚えることに努めよう。過去問を解いてみたときに分からなかった用語や、教科書や参考書のなかの太字で書かれている用語は確実に身につけておきたい。難しめの参考書などに見られる難度が高い用語はほとんど得点に影響しないので、各用語の難易度が示されている参考書や問題集を使用して、基本用語から標準用語までを徹底的に学習しておこう。事件の時代を問う問題も多いので、教科書や史料中の出来事は必ず時代や西暦年を確認しておくことも重要である。
史料問題への対策
2023年度までは毎年、史料を使った出題があったので、念のために対策を記しておく。埼玉学園大学では教科書に掲載されているような基本的な史料が使われることが多いので、注釈も含めてよく読み、史料の内容やキーフレーズを確認しておこう。過去問演習を繰り返すことも、史料問題を解く訓練になる。
解答する際は正確で丁寧な文字で書く
埼玉学園大学は記述式設問が全体の半分ほどを占めているが、そのほとんどに「漢字で記入しなさい」と指示があり、用語は正確な漢字で覚えておく必要がある。なお、2021年度までは、例年漢字の読みを問う問題も出題されていた。また問題冊子の表紙にある注意事項として「文字は、まぎらわしくないよう明確に書くこと」と明示されている。雑な文字によって思わぬ失点をしないようにしたい。2023年度からは「漢字で」と指示のある場合でも、送りがなや、「何々の乱」の「の」のような字は、「かなを交えてもよい」という注意書きも加えられた。解答に取りかかる前に、表紙の「注意事項」をチェックすることをおこたってはならない。
最後に繰り返すが、出題傾向が戻る可能性も皆無ではない。2024年度の過去問をしっかりと押さえつつも、史料問題が復活したときに慌てない準備をしておきたい。