<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

とうきょうじょし

東京女子大学

東京女子大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

現代文

2023年度入試の問題分析

「国語」3題のうち現代文は2題。大問1では評論文の読解問題が出題されており、大問2では言葉に関わる文章の読解と日本語の表現力を問う問題が出題されている。それぞれの大問を分析していこう。

まず、大問1だが、文章は「『委ねる』『支える』という行動様式についての考察」「地球システムから考える人間圏のあり方」といった主題の文章が出題されている。文章の難易度は標準的なので、正確に理解し問題に答えればよい。設問は、漢字の書き取り、空所補充問題(選択肢)、空所補充問題(抜き出し)、解説文の空所補充問題(抜き出し)、解説文の空所補充問題(記述)、傍線部、本文の説明問題(記述)、内容合致問題(選択肢)が出題されている。このなかで特徴的なのが「解説文の空所補充問題」。これは、傍線部や本文の解説文が設問で提示され、そのなかにある空所を本文に即して補充するという問題だが、「抜き出しなさい」と指示する問題と、「本文中の語句を使って○○字以内で答えなさい」と指示する問題があり、後者には抜き出しで答えられる問題、ほとんど抜き出しで答えられる問題、自分で内容を自作しなければ答えられない問題が混在しており、一筋縄ではいかない出題が行われている。また、「傍線部、本文の説明問題(記述)」では列挙が求められることがある点に注意しておこう。次に大問2だが、言葉に関わる文章を読解させ、文章の読解および、日本語の表現力を問うという特徴的な問題が出題されている。文章の内容は「表現に潜在する相手への配慮の軽重の考察」「比喩の持つ言葉の記号性からの逸脱作用」といったもの。設問は空所補充問題(選択肢)、本文に関連する言語問題を考察させる問題(選択肢)、例文の自作問題(記述)、比喩およびその説明の自作問題(記述)が出題されている。ここで特徴的なのが、「例文の自作問題」「比喩およびその説明の自作問題」だ。この問題では本文の内容を理解し、それを踏まえて自分で作文することが求められている。見慣れない形式ではあるが、受験生の読解力だけでなく表現力を問う良質な問題だ。

2024年度入試対策・学習アドバイス

柔軟な記述解答作成力を養成する

前記分析のとおり、「解説文の空所補充問題(記述)」には、同じ設問指示にもかかわらず、抜き出しで答えられる問題、ほとんど抜き出しで答えられる問題、自分で内容を自作しなければ答えられない問題が混在している。ほとんどの受験生は、まず本文から抜き出して解答できるかを考えると思われるが、そこで抜き出しで解答できないと判断した際に、躊躇なく自分の言葉で解答を作成するという方針に切り替えられるようになっておこう。

読書と表現の習慣をつけよう

大問2で出題される「例文の自作問題」「比喩およびその説明の自作問題」に対応するには、様々な表現に触れた経験、自身で表現した経験が不可欠だ。そして、様々な表現に触れるのに効果的なのは読書である。読書を習慣化し、そのうえで要旨や感想を簡単にまとめる練習をしておくとよい。

本文の理解を重視する

東京女子大学は特徴的な出題が多い大学だが、それらの問題も本文の正確な読解のうえに成立している。まずは、本文を丁寧に読み、文章の主題や論理展開を整理する練習をしていこう。

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