明星大学大学からのお知らせ 入試対策情報
※昨年度(2025年4月入学)情報を掲載中
現代文
2024年度入試の問題分析
一般選抜I期4教科型・3教科型の問題を分析する。2008年度以来、国語は現代文のみ2題で構成されている。試験時間は60分で、出題は2題とも評論文。生物学、特に分類学における学術論と、西洋における色彩と心性の関係について論じた文章が出題されている。いずれもやや専門性が高く、読解は容易ではない。全体的な出題形式は、以前の大学入試センター試験第1問(評論)に類似しており、問題文の分量は1題あたり4,000字程度で、全設問が五者択一のマークシート方式となっている。設問形態は2題の間で共通しており、漢字問題が5問、傍線部の内容や理由の説明問題が6問、空欄補充問題が2問、そして最後に本文との内容一致問題が1問の計14問。この構成は、内容などの説明問題が2問多いこと、および空欄補充問題があることを除けば、上記センター試験の評論問題とほぼ同様である。設問は標準的なレベルだが、本文がやや硬質なため、全体的な難易度はやや難のレベル。
2025年度入試対策・学習アドバイス
漢字の学習はおろそかにしないこと
明星大学の入試問題では、漢字選択問題が必ず出題されている。特に難しい漢字が出題されているわけではないため、ここで失点すると痛い出遅れとなる。確実に正解できるように、形式の近いセンター試験型の漢字対策問題集などを用いて練習を重ねておきたい。
文脈を的確に把握する訓練を
設問の中心となるのは、もちろん本文の内容を読み取る力を試すものである。明星大学入試の場合、傍線部や空欄の前後の内容を的確に捉える必要がある設問の割合が高い点には注目すべきだろう。そうした設問に確実に正解するためには、問題文を一読した「何となく」の印象だけで選択肢を検討してはならない。選択肢の正誤をより確実に捉えるには、問題文の該当箇所に戻って、そこに書かれていることをしっかり確認する手続きが大切である。なお、その際にはまず傍線部そのものの内容を捉えることを忘れずに。そこから正解の手がかりが得られることが少なくない。
評論の文章に読み慣れることが肝心
ただ、明星大学の入試問題は、決して短くはない硬質な評論問題2題という構成である。そのため、こうした文章を読んだ経験が乏しいと、問題文を通読し、その内容を理解することに困難を感じることもあるだろう。そうした抵抗感を払拭するには、様々な評論の文章を実際に読む経験を積むのが一番である。新聞や新書などを読むのもよいが、設問を通じて自分の理解度を測ることができる問題集を用いて、的確な読解の練習を重ねると効率的だろう。
標準的な問題集で演習を重ねよう
具体的には、私立大学入試向けの標準的な問題集を選び、評論に特化した練習をお勧めしたい。その際、ただ問題を解いて答え合わせをするだけで済ませず、間違えて選んでしまった選択肢が誤答である理由、また正答の根拠となる本文中の記述について、解説を通じてしっかり確認するといった解答後の振り返りにも力を注いでほしい。こうした手続きを通じて、選択肢の正誤を吟味する注意深さを鍛えることができる。もちろん、対策を十分なものにするためには、過去問にも積極的に挑戦し、傾向を十分に把握しておくことが望ましい。
