武庫川女子大学大学からのお知らせ 入試対策情報
生物
2025年度入試の問題分析
一般選抜(前期)1月24・25日実施分ともに大問はⅠ~Ⅳの4題であった。問題数は1月24日が20問、1月25日が22問であり、2023年度の15問、2024年度の19問から若干増加傾向にある。
解答様式はマークシート方式であるが、ボリュームのある設問文や選択肢が多いので、60分の試験時間でもそれほど余裕はない。
1月24日実施分について、Ⅰでは「生物の体内環境とその維持」から免疫の内容が出題され、基本事項を問う問題が中心であったのに対し、Ⅱでは「生物の多様性と生態系」から遷移、バイオームの内容が出題され、表の穴埋めをする考察問題等が出題された。Ⅲでは「代謝」から光合成に関する内容、Ⅳでは「遺伝情報の発現と発生」から細胞周期の計算問題や発生に関する内容が出題された。
1月25日実施分においてもⅠで免疫が出題されており、Ⅱでは「暖かさの指数」を求める計算問題、Ⅲでは「細胞と分子」、Ⅳでは「動物の反応と行動」からの出題であった。
両日ともに標準難易度の計算問題が1~2問あり、全体としては基本事項を正確に理解できているかを問う問題が中心であった。複雑な考察問題等は見受けられないが、一部で細かい知識を問われる問題があり、高得点をめざすには、どの分野もまんべんなく、教科書を正確に読み込む必要があるだろう。
2026年度入試対策・学習アドバイス
選択肢に惑わされないように
武庫川女子大学の生物では、マークシート方式であることが難度を上げている。あやふやな理解のまま選択肢を見ると、答えを絞り込むのに時間を取られてしまう問題が多く見られる。日頃から、選択肢が設けられている問題演習をする際には、リード文や設問文を理解したうえで、あらかじめ答えとなる用語や文章を想定し、能動的に選択肢を見るように心がけよう。
教科書記載の内容を正確に理解する
教科書に記載されている基本事項を正確に理解できているかを問う問題が多い。そのため、教科書の記載内容に絞り、知識の抜けがないように意識して読み込むとよいだろう。その際、教科書の内容に準拠した問題集を使い、「アウトプットしながらインプット」していくと効率がよい。計算問題については、標準的な難易度のもので、出題数も1~2問であることから、計算問題だけに特化した対策は特に必要ないと思われる。教科書準拠の問題集をこなしていれば問題ないだろう。
一方、前述のとおり、基本事項を問う問題であっても、選択肢の内容が巧みな場合は、思わぬ時間のロスにつながりかねない。選択肢を見ても揺るがないよう、自分の答えに自信が持てるような準備をしよう。
「生物の体内環境とその維持」を手厚く
なかでも、「免疫」に関する大問が2025年度では両日ともに出題されている。2023・2024年度でも出題があり、2026年度においても出題の可能性は高いといえる。自然免疫から獲得免疫への流れは、最終的に、教科書を見なくても説明できるようにしておくとよいだろう。
時間配分に気をつけよう
大問ごとに、問題数や文章量に差がある。試験時間60分で、大問4題なので、1題15分としつつも、焦らずに取り組んでほしい。あらかじめ問題の分量を、過去問を通して知っておこう。そのためには、過去問を解く際に、時間を計ることが有効である。問題を解くスピードの感覚をつかんでから本番に臨むようにしよう。
