<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

りっきょう

立教大学

立教大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

日本史

2023年度入試の問題分析

学部ごとではなく試験日ごとに4つの問題が用意されている。問題構成はいずれも大問が2題で、前近代を中心とする(一部明治初期を含むものもあった)テーマ史問題と、近現代を中心とする(一部近世を含むものもあった)テーマ史問題からなる。なお、戦後史の範囲において平成史を扱った設問は見られなかった。設問数は2つの大問合わせて38問ないし39問で、日程により若干の相違がある。設問形式は、問題文中の空欄に語句を補充する記述式問題と、問題文中の下線部に関わる語句選択・正誤判定・記述・年代整序・史料問題に加え、50字ないし60字の論述問題が1問置かれている。語句の選択・記述問題や正誤判定問題が多く、年代整序や史料問題は少ない。史料問題ではいずれも頻出史料が扱われており史料の基本的知識が問われている。記述問題よりマーク式問題の分量が多い。問題文には、日露(日ソ)関係史や女性史など定番のテーマが採用される一方で、原始~近世の大阪地域をテーマとした独特なもの、また、共通テストのような会話文形式のものも見られた。難度は各日程の間に大差ないが、文化史問題の分量に若干ばらつきがあった。

2024年度入試対策・学習アドバイス

テーマ史を恐れすぎない

受験生の多くがテーマ史問題に苦手意識を持つ理由のひとつには対策の立てにくさがあると思われる。しかし、立教大学の問題は、問題文はひとつのテーマのもとで展開しながらも、その実個々の設問では王道の政治・外交・文化などの知識が問われている場合が多い。問題文を丁寧に読み進めるとともに、各設問も熟読し、どの時代のどの知識について問われているのか冷静に見極めて対応したい。また、時代や分野によって知識の習得度に差が出ないように意識し、知識が足りないと感じる部分があればそこを重点的に復習しよう。どの時代・分野についてもまんべんなく理解が及んでいれば、設問内容の幅が広いテーマ史問題への対応力が上がるだろう。

丁寧な知識整理を心がけよう

立教大学の問題では記述式問題が多いので、誤字・脱字による失点を防ぐために用語を丁寧に覚え、書く練習もおこたらないようにしたい。また、正誤判定問題の分量も多く、論述問題では2つの事象の比較・相違点を述べさせるものなど思考力が試される。これらには歴史用語の表面的な暗記ではとうてい対応できず、各出来事の推移や因果関係などをよく把握しておく必要がある。一問一答的な用語理解に終始せず、日本史用語集で用語の内容を深く掘り下げるとともに、教科書をよく読み、歴史を一連のストーリーとして頭のなかで描けるように努めよう。

過去問研究が重要

テーマ史問題に慣れるためには過去問研究が有効である。例えば、2023年度2月13日日程では古医方を問う設問があったが、この設問は2021年度2月8日日程の問題文の一節がほぼそのまま転用されたものである。過去にどのようなテーマでどのような問題文であったか確認しておけば、このような難度の高い問題に対応できるかもしれない。過去問を解き、間違えながら自分に足りない知識を明らかにして、効率よく確実に知識を身につけていこう。

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