龍谷大学大学からのお知らせ 入試対策情報
数学III・B
2024年度入試の問題分析
2023年までは前期・中期・後期日程いずれにおいても大問4題で、試験時間が90分であったが、2024年度は大問3題で、試験時間が60分になった。解答方法はすべて記述式である。第1問が小問集合で3問あり、第2問、第3問は2〜3問の小問に分かれている。出題内容は集合と論理、場合の数・確率、整数、整式の除法、三角関数、指数・対数関数、数列、ベクトル、微分・積分、複素数平面と多岐にわたっているので、まんべんなく学習しておく必要がある。中期日程では整数の記数法についての問題が、また後期日程では逆関数の導関数を求める問題が出題されたので、戸惑った受験生も多かったと思われる。1題あたり20分の解答時間があるので、十分考える時間はある。
2025年度入試対策・学習アドバイス
記述力をつけよう!
問題のレベルとしては標準的であるので、教科書をきちんと読み、公式や定理を理解できていれば解答することはできる。ただ記述式であるから、単なる式の羅列ではなく、採点者に自分の考え方が伝わるように説明を書かねばならない。そのためには証明問題だけではなく、どんな問題でも丁寧に答案を作成していこう。図やグラフなどを描くのはもちろんのこと、それらの説明も書くこと、接続詞や指示語も正しく用いて書くことが大切である。数学でも国語力が問われるのである。
数学IIIの微分法・積分法は頻出
2024年度では前期・中期・後期日程のいずれにおいても第3問が数学IIIの問題であった。無限級数の和を求める、導関数を求める、関数の増減を調べる、関数の最大値や最小値を求める、面積を求める、不等式の証明、微分と積分の関係を利用する問題で、考え方として難しいものはないが、計算をミスすることなく最後までできることを要求される。式が立てられても答えが求められなければ、大きな減点になることもあるので、できたと思っても必ず見直すようにしよう。また教科書や標準レベルの問題集で毎日微分・積分の計算練習をする習慣をつけよう。あわせて、極限の計算練習もしておこう。
複素数平面からの出題も近年増えつつあるので、微分・積分とあわせて押さえておこう。
数学I・A・II・Bでは確率とベクトル、数列が頻出
例年、すべての日程において確率が出題されている。確率は苦手とする人が多いが、問題の条件を把握し、うまく言い換えていき、丁寧に調べ上げていけば決して難しいものではない。確率漸化式の問題も頻出であるから、漸化式を自分で作る練習もしておこう。ベクトルは平面、空間ともに考え方は同じである。問題の条件から式を作り、ベクトルの始点を揃えて計算すればよいだけなので、これも繰り返し練習しておこう。数列はまず基本の公式をしっかり頭に入れ、群数列などの応用問題にも対応できるようにしておこう。
龍谷大学合格のために
まずは教科書を読み、例題などの解答を見て答案の書き方も一緒に学んでいくとよい。あとは標準レベルの問題集で練習を積んでおこう。もちろん龍谷大学の過去の問題はどの日程のものも必ず解き、試験時間内にどのように戦略を練って解答していくかも練習しておこう。龍谷大学が出している入学試験問題集に記載されているように、「自分の考えをわかりやすく整理して正しく伝える」ように努めよう。