私立

かんさいいか

関西医科大学

関西医科大学大学からのお知らせ 入試対策情報

化学(医学部)

2025年度入試の問題分析

試験時間は理科2科目で120分、大問数は4題、出題形式はすべて記述式である。2025年度(前期)は、次の内容が出題された。

Ⅰ 総合:鏡に関する歴史を話題に、化学結合、合金、有機化合物の反応、合成高分子化合物などが出題された。すべて基本的な問題であり、高得点をめざしたい。

Ⅱ 理論:化学平衡、反応速度が出題された。化学平衡は、平衡定数の運用とルシャトリエの原理、反応速度は、反応時間と濃度の関係から反応速度定数を求める内容であった。標準レベルの問題であるが、計算量がやや多く、差がついたであろう。

Ⅲ 無機:鉄、銅、アルミニウム、鉛の反応が出題された。金属単体およびイオンに関する基本的な知識を中心とした内容であったが、化学反応の量的関係の計算も含まれていた。

Ⅳ 有機:ペプチドが出題された。ペプチドの検出反応、三次構造など、基本的な知識問題が中心であったが、陽イオン交換樹脂を用いたアミノ酸の分離は差がついたであろう。

全体的には、関西医科大学の受験生のレベルを考えると、取り組みやすい問題が多い。高得点をめざしたい。

2026年度入試対策・学習アドバイス

理論分野の計算を固めよう

化学の学習において、物質量の計算は基本であり、関西医科大学の入試問題では、基本的な物質量計算もよく出題される。また、知識も含め、理論の多くの分野が幅広く出題される傾向にある。難問はほとんどないので、標準レベルの問題集を1冊仕上げ、苦手分野を残さないようにすることが重要である。

有機分野はしっかりと

有機分野の出題ウエイトは比較的大きく、例年、大問1.5〜2題分出題される。脂肪族、芳香族化合物では、教科書に載っている反応がそのまま問われることもある。このような問題は確実に得点する必要があるので、反応の整理をしっかりとしておこう。なお、構造決定の問題は、出題されても複雑な構造ではないことが多い。難問は出題されないので、基本〜標準レベルの問題集で演習しておけば十分対応できる。

天然有機化合物、合成高分子化合物は、学習の遅れがちな受験生が多い分野であるだけに、しっかりと対策をしておこう。また、反応量計算、希薄溶液の性質、中和滴定など、理論分野と融合して出題されることもある。過去問を解く際には、問題文をしっかりと読み、どのような内容が問われているのかを判断する練習をしておこう。

無機分野は確実に

2025年度の大問Ⅲのように、大問の1題が無機分野から出題されることも少なくない。一部には思考力を要する問題も見られるが、ほとんどの問題は教科書レベルの基本を押さえていれば解答できるものであり、確実に得点する必要がある。

まずは、教科書を中心に、物質の性質や反応を整理しよう。そのうえで、標準レベルの問題集を用いて演習し、知識を確実なものにしておこう。

最後に、本番で実力を最大限に発揮するためには、時間配分が重要である。年度によっては、分量がやや多いこともあるので、過去問を使ってしっかり練習をしておこう。

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