入試対策情報
英語(看護学部・リハビリテーション学部)
2022年度入試の問題分析
出題形式と設問数、そして問題のレベルも例年と同じ。標準的なレベルの良問である。大問は4題で設問数は35問。すべて記号形式の客観問題である。大問Iは長文問題。設問は語句補充、内容一致問題などで11問。大問IIは会話文で、語句補充や内容一致問題など7問。大問IIIは文法問題で問いが3つに分かれていて、解答箇所は10問、大問IVは語整序の文法問題(日本語訳あり)が7問である。つまり読解問題の設問が18問、文法問題の設問が17問で、英語の読解力と文法力とがともに求められている。
設問数は2019~2021年度と同じだが、大問Iと大問IIの英文は長文化の傾向にある。設問の形式は非常に多彩。受験生の英語力を総合的に評価しようという大学側の意図が明確に感じられる。英文は単語、文法ともに標準的なレベルであり、高校の教科書レベルの英語力がしっかり身についていれば十分に対処できる。奇をてらった受験テクニックが要求されるわけではない。日頃からの地道な学習を続けることが合格に繋がるはずだ。
2023年度入試対策・学習アドバイス
長文対策英文は長文化の傾向にある。内容は一般教養レベルの英文であり、構文もそれほど複雑ではないので、いたずらに難解な英文解釈に取り組むのではなく、標準レベルの英語長文問題の演習を続けることが大切である。パラグラフごとのメッセージの明確な文章が出題されるので、ひとつのパラグラフごとに、10語程度の日本語で要約しながら英文を読んでいく練習をするとよい。「ひとつのパラグラフのメッセージ」と「パラグラフとパラグラフの繋がり」がスムーズに把握できるようになると、内容一致問題にも強くなるはずである。出題される単語は標準レベルだが、単語力を問うてくる設問の比重が高いので、基本的な水準の単語を網羅してある市販の単語集を1冊仕上げておくことをお勧めする。標準レベルの単語で知らない単語をなくすことが大切である。日頃から辞書を引く習慣も身につけておきたい。辞書は語の意味を調べて終わりにするのではなく、例文を通して単語に対する感覚を鍛えることを心がけよう。
文法対策文法問題が全体の半分近くを占めていて比重も高い。文法対策はしっかりやっておく必要がある。問題は高校の教科書レベルである。難問ではないが、文法について正確で確実な理解が求められる。基本的な事柄を「だいたい」ではなく「完全に」理解してほしい。難問への対策は不要。高校の英語表現の教科書やワークブックを、総合英語の文法書を絶えず横に置いて、地道に勉強する習慣を身につけることが大切だ。例文の暗唱も有効な方法である。何もかも理屈で理解しようとするのではなく、例文が頭のなかに入っていて、感覚的に判断できるというのが実は語学習得の理想的な姿である。
日々の努力を大切に毎日欠かさず、英語の教科書や問題集を開き、文法のワークブックを演習し、単語集を覚えるという作業をひたすら1年間続ければ、関西医科大学の入試問題は必ず解けるようになる。自分のペースで無理せずに努力を続けてほしい。健闘を祈る。
