<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

ほうせい

法政大学

法政大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

日本史

2023年度入試の問題分析

問題数は試験日ごとにやや異なるが、大問は3~4題、小問数は40~50問程度であった。小問数にやや差があるが、小問数が少なめの3試験日では論述問題が出題されたため、解答に要する時間はほぼ同じと考えてよいであろう。特記事項は、2022年度に復活した字数80字の論述問題が、2023年度も出題されたことである。2023年度に出題されたテーマは2月7日「税もしくは商品としての特産物」、2月8日「寝殿造」、2月16日「日宋貿易」であった。「税もしくは商品としての特産物」はほぼ同一のテーマが以前出題されたことがある。2022年度は「藤原氏の栄華」「日中戦争期の日米の経済関係」「大坂蔵屋敷が果たした役割」が出題された。出題された時代と分野だが、原始・古代~戦後まで全時代から出題されたが、例年どおり原始と戦後史はやや少なめであった。各分野から出題されたが、例年どおり政治がやや多めであった。問題のレベルはやや高いが悪問は1問も出題されていない。つまり努力を積み重ねてきた受験生が高得点を取れる良問が出題された。

2024年度入試対策・学習アドバイス

各試験日ごとに出題形式と傾向の確認を!

全学部・試験日に共通するのは原始時代からの出題がほとんどないことと年代問題の出題がやや少ないことぐらいである。入試本番に備えるために、かなり長い問題文が使用される、短めの問題文が複数使用される、史料問題が出題される、などを確認するだけでも、本番に向けた心構えができるだろう。また、全試験日で正誤問題が出題され(試験日によっては20問を超えることもある)、さらに消去法が使用できないレベルの高い問題も出題されるので正誤問題対策は必須である。そのほか、1問1答式・会話文形式・グラフや図版を使用するなど、様々な特徴を持つ工夫された良問が出題されるので、自分が志望する学部・試験日の過去問を研究しておく必要がある。また、今後は複数の図版やグラフを使用して、記憶量だけではなく、日本史に対する考察を求める共通テストを意識した出題が増える可能性も高いので、共通テストの問題などにも触れておくとよいだろう。

問題演習による実力向上を!

各試験日ごとに出題量に差はあるが、政治分野は必ず出題されている。そこで日本史学習の王道である政治史を軸に周辺事項に目を配るという学習を積み重ねていけばよい。教科書を中心に基本知識を身につけ、問題演習により実力向上を図る学習を繰り返すことが重要である。その際、ややレベルの高い問題集を用いるとよいだろう。大問はもちろんだが小問ごとに見ても、受験生の弱点をつく良問が数多く出題されている。そこで問題演習を多くこなすことが高得点につながるのである。また過去に論述問題が出題された学部・試験日を受験する場合は、もちろん対策を行う必要がある。過去には「防人」「原敬内閣」「庚午年籍」「河野広中」など用語説明だけではなく、「鑑真来日を要請した理由」「7世紀末~8世紀初頭に女帝が多数存在している理由」「南北朝の守護の権限の拡大」などのテーマも出題された。論述問題を含めて、すべての問題が受験生の実力を測ることができる良問である。大学側の真摯な作問に応えるような真剣な学習姿勢が望まれる。

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