亜細亜大学大学からのお知らせ 入試対策情報
※昨年度(2025年4月入学)情報を掲載中
現代文(全学統一入試(前期))
2024年度入試の問題分析
亜細亜大学全学統一入試の国語(現代文)は、長文評論読解問題と漢字、四字熟語、慣用句などを問う大問2題が出題される。長文評論読解問題の字数は、2022年度は6,100字、2023年度は4,700字に減ったが、2024年度は10,000字とこれまでになく異例の長文になった。文章の内容は、2022年度は日本社会における「かわいい」を論じたもので受験生にもなじみのあるものであったが、2023年度は言語哲学を解説した三木那由他の『言葉の展望台』から出題されて専門用語が多かった。2024年度は1920年代の前衛映画論でかつ超長文なので受験生は読むのが大変だろう。設問は、空所補充、傍線部の意味・理由説明、文中語の意味説明、内容一致など9問。脱落文補充や整序問題(文を正しく並べ替える)もあり、大問二では漢字や四字熟語だけではなく、1,000~1,500字の文章の空所に単語を埋める問題もあるので、文章の流れを把握する力と漢字の語彙力が、亜細亜大学の国語(現代文)では求められている。設問の難易度は標準だが、文章の長さに比して試験時間が60分なので時間がタイトだ。解答はすべてマーク式。
2025年度入試対策・学習アドバイス
長めの評論文を図式化してみよう
超長文の評論が出題されるので、長文をしっかりと読む訓練は必須。そのためには、日頃から興味のある分野や志望学部に関連する内容の新書(例えば2021年度出題の評論文とつながる斎藤幸平『人新世の「資本論」』など)を読み、長文に慣れておこう。しかし、ただ漫然と長い文章を読むだけでは効果はない。新書本の見出しがついている内容ごとに、何についてどのように述べられているかを意識しながら重要箇所に線を引き、線を引いた箇所をノートに書き出して、それを対比・言い換え・因果の関係で図式化してみよう。ノートに図を描いてみることを繰り返すことで、文章構造や文の流れのイメージが次第に頭に定着する。そのイメージを問題文にあてはめてみることで、素早く正確に読めるようになっていく。
文の流れを意識して要約文を書こう
評論文の内容を図式化したら、それに基づいてキーセンテンスそれぞれの間の論理関係が明確になるように意識して要約文を200~300字で書いてみよう。長文を速く読むためには、接続語など細かなことに注意を払うのではなく、文章全体の重要箇所に注目して文章の中心の流れを読み取る力が大切。図式化と要約文を書く練習を繰り返すことで、文章の主要な箇所を正確に見つけ出し、メインの流れを把握する力を養える。
漢和辞典を使おう
大問二では、漢字や四字熟語などの語彙力を問う問題が10問ほどあり、しっかりと対策をしたい。紛らわしい漢字(「一環」と「一貫」の違い)や難しい四字熟語(「阿諛曲従」=「あゆきょくしょう」など)も過去に出題されたので、故事成語、ことわざなどとともに国語便覧や漢字問題集などを使って覚えていこう。さらに、文章のなかで使われる漢語、熟語などを漢字一文字一文字に分解して、その意味を漢和辞典で調べ、用例とともにノートに書き出して、漢字一文字が示す基本的な意味をしっかりと理解しておくと、その漢字が用いられた四字熟語などの意味も類推できるようになり、また難解な漢字が多用される評論文の意味も理解しやすくなるので頑張ろう。
