駒澤大学大学からのお知らせ 入試対策情報
日本史
2024年度入試の問題分析
大問4題。全学部統一日程選抜はすべて選択式(マークセンス方式)で40問、これは従来どおりの傾向である。時代配分も古代・中世・近世・近現代の各1問ずつで、均等配分である。従来はすべて空所補充で、語群の中から単語を選ぶだけだったが、近年は単語の記述問題の代わりに語群組み合わせ問題や正誤判定問題、図版問題が見られるようになった。2024年度は大問IIIの近代史で幕末の風刺画、大問IVの中世の社会経済史で職人を題材とした問題で、ともに図版の使用、正誤判定4問、並べ替え1問の比率だった。全学部統一日程選抜は正誤判定や図版読解などバラエティに富んだ問題を出すことが多いので、意識しておこう。
2025年度入試対策・学習アドバイス
史料を読解する力をつけよう
駒澤大学は空所補充を中心とした出題傾向のため、史料問題も空所補充が中心となる。2024年度は大問での出題はなく、問題文に一部使用される程度だった。しかし、ほかの方式では大問1~2題出題されることもあるので注意したい。頻出史料とは限らず、むしろ未見史料の方が多い。出題される史料の多くが教科書には掲載されていない史料である。しかし、駒澤大学の史料問題は冒頭に史料がきて、後半にその史料の解説文がくる。したがって、未見史料だったとしてもいきなり読解しないで、まずはその解説文を読み、何の史料なのかを把握してから史料に取りかかると、非常に解きやすくなる。また、出典が最後に記載されていることが多く、それもヒントになり得る。近年は近世から近現代史の史料の出題率が高まっているため注意しよう。
近現代は必ず出題される
近現代史の問題は必ず大問1題出題される。 2024年度は幕末~条約改正(ただし、1問戦後史の問題あり)までが出題された。2023年度は明治期~大正期の労働者の動き、2022年度は日清戦争と日露戦争、2021年度は明治前期政府の政策と民衆の動き、2020年度は近代の戦争の宣戦詔書の史料、2019年度は第一次世界大戦から大戦後の国際協調体制、2018年度は明治から昭和戦前期の音楽と美術が出題された。戦前と戦後史の出題率からすれば圧倒的に戦前ではあるが、戦後史が出題されたら大問1題で25%を占めるので気は抜けない。ただ、戦後史の出題は少ないので、まずは戦前までをマスターしたい。
因果関係や時期を意識した学習をしよう
駒澤大学全学部統一日程選抜は、選択式の空欄補充で語群がある。ほかの方式は5問記述があるが、全学部統一日程選抜は今のところ出題されていない。その分、正誤判定問題や図版問題が代わりに出題されている。近年は空欄補充が単語だけではなく、語群に短文が置かれ、文章を挿入する問題や、時期を入れる問題など短文の選択肢が増加している。従来のように簡単に単語だけではすまないことを意識した勉強をしてもらいたい。
文化史も忘れずに
2024年度も含め、ここ数年は大問での出題がなかったが、違うテーマの問題の一部に文化史を挿入してくることが多くなった(仏教伝来と氏寺、中世の歌集、近世の出版統制)。また、大問で出題されるときは、特定の文化よりも、テーマ史問題で出題してくる(仏教史、教育史、絵画の歴史など)ことが多いので、意識した学習をしよう。が出題されることが多いので、意識した学習をしよう。