昭和女子大学大学からのお知らせ 入試対策情報
現代文
2024年度入試の問題分析
一般選抜A日程、B日程の問題を分析しよう。両日程とも出願時に「現代文・古文」(現代文と古文一題ずつ)か「現代文」(現代文二題)を選択する。第一問(共通問題)の(一)と第三問が評論またはエッセイからの出題、第一問の(二)は漢字と語句の知識問題である。2024年度に出題された文章は、A日程が美術の鑑賞経験をめぐるエッセイと、人類学の新しい傾向を解説した評論、B日程は人間関係についての評論と、リーダーシップ論を批判的に検討する評論だった。このうち、A日程の人類学に関する評論は、人間が人間以外のモノと様々な形で結びついて社会的なまとまりを形成することを説いており、こうした話題になじみのない受験生は戸惑ったかもしれない。問題文の長さは約2,900~約3,300字で、2023年度と大きな変わりはなかった。解答はマーク式と記述・論述があり、マーク式の設問は傍線部説明、本文全体の内容一致、空欄補充、語句の理解、漢字書き取り、読み、慣用表現の意味、文学史など。また抜き出し問題のほかに、論述形式の設問がある。論述問題は両日程ともに各大問に出題され、字数はいずれも30字以内だった。難易度は全体として標準程度である。
2025年度入試対策・学習アドバイス
幅広い国語知識を身につける
第一問の(二)が知識問題になっているほか、長文読解問題にも語句の意味を問う小問が含まれている。かなり高度な知識が求められており、2024年度は「孟母三遷」の正しい意味を選ぶ問題が出た。全体として知識問題の比重はかなり大きい。知識問題は適切な準備をすれば必ず得点できるものであるが、入試直前になってから長い時間を割くことは難しい。日頃から国語知識全般を網羅する問題集を用いて、問題演習を繰り返しながら知識を積み上げていこう。また、漢字、特に二字熟語は、書き方や読み方を覚えるだけではなく、意味も理解しておきたい。例文を自分で紙に書いて身につけよう。
本文と設問に沿った解答をする
選択問題の正答は必ず本文中に根拠がある。選択肢の内容が常識的には正しいものであっても、本文から読み取れない場合は正解にならない。また、たとえ本文に書かれていても、その問題で問われていることから外れている場合も選んではならない。問題をよく読み、何が問われているのか理解したうえで選択肢を検討することを心がけよう。
抜き出し問題も設問をよく読む
設問の条件に合う箇所を、指定された字数で本文中から抜き出す問題は毎年出題されている。こうした問題を苦手とする受験生は、字数だけを頼りに答えを見つける傾向がある。まずは、傍線部や問題をよく読み、答えの大まかな方針を立てることから始めよう。それを踏まえたうえで解答になりそうな部分を本文から見つけ、設問の要求に応えるものになっているか確認しよう。
答案を検討し、添削を受ける
論述問題はただ数をこなせば力がつくものでもない。まずは、答案を自分でチエックできるようにしよう。傍線部付近を写すだけになっていないか、設問趣旨から外れていないかといったことを、解答例や解説と照合させて検討しよう。そのうえで、普段習っている先生などに添削やアドバイスをしてもらうと自分の課題が明確になるだろう。
