昭和女子大学大学からのお知らせ 入試対策情報
現代文
2025年度入試の問題分析
一般選抜A日程、B日程の問題を分析しよう。両日程とも、出願時に「現代文1題、古文1題」か「現代文2題」を選択する。現代文では第一問(共通問題)の(一)と第三問が評論またはエッセイからの出題、第一問の(二)は漢字と語句の知識問題である。2025年度に出題された文章は、A日程が現代における人間関係や欲望を論じた評論と、読書に関する評論、B日程は道徳教育に関する評論と生成AIに関するインタビュー記事だった。問題文の長さは約2,400〜約3,400字。第一問の(一)と第三問は、マーク式と記述式の併用。マーク式の設問として漢字の読み取り、文法、文学史、語句の意味説明、傍線部説明、空欄補充、本文全体の内容一致、記述形式の設問として漢字の読み(A日程のみ)、抜き出し、論述問題が出題された。論述問題は両日程ともに各大問に1問ずつ出題され、字数はいずれも30字以内だった。第一問の(二)はすべてマーク式で、漢字の書き取りと慣用句の知識を問う問題が出された。難易度は全体として標準程度である。
2026年度入試対策・学習アドバイス
幅広い国語知識を身につける
第一問の(二)だけでなく、長文読解問題にも知識を問う小問が含まれている。全体として知識問題の比重はかなり高い。漢字を含め、適切な準備さえすれば必ず得点できるものであるが、入試直前にあわてて学習し始めても間に合わない。日頃から国語知識全般を網羅する問題集を用いて知識を積み上げていこう。また、漢字、特に二字熟語は、ただ読み方や書き方を機械的に覚えるのではなく、意味も理解しておきたい。例文をよく読み、自分で紙に書いて身につけよう。
本文と設問を検討する
選択問題の正答は必ず本文中に根拠がある。選択肢が一般常識的には正しいものであっても、本文から読み取れない内容である場合は不正解である。また、本文に書かれていることでも、その問題で問われていることから外れている場合は正解にならない。問題や傍線部をよく読んで出題意図を考え、問われていることを理解したうえで選択肢を検討しよう。
抜き出し問題も設問をよく読む
抜き出し問題を苦手とする受験生は、設問で指示された字数だけを頼りに答えを探す傾向がある。まずは、傍線部や問題をよく読み、解答の大まかな方針を立ててみよう。そのうえで答えにあたる部分を本文中から見つけ、次にその部分が設問の要求に応えるものになっているか確認しよう。
答案を自分で検討する
例年、自分で文を書く論述問題が複数出題されている。字数は短いとはいえ、十分な対策をしなければならない。しかし、問題演習を多くこなし、添削してもらえばそれだけで力がつくというものでもない。まずは、答案を自分自身で検証できるようにしよう。解答を作成する過程で、設問の趣旨をどのように理解し、本文のどこに着目したのか明確にしておこう。また答案は、傍線部付近を写すだけになっていないか、設問の条件から外れていないかといったことを、解答例や解説と照らし合わせて検討するようにしよう。こうした自己点検を経たうえで、さらに、普段習っている先生などに添削やアドバイスをしてもらうと自分の課題が明確になるだろう。


