大正大学大学からのお知らせ 入試対策情報
日本史
2025年度入試の問題分析
大正大学の2025年度入試2月1日日程の問題を分析する。出題形式は大問が4題、小問が40問と、大問・小問数は例年どおりであった。また、各大問で取り上げられた時代もほぼ例年どおりで、第1問では原始・古代、第2問では中世、第3問では近世、第4問では近現代が出題された。出題分野に関しては、各分野まんべんなく出題されているが、2025年度は政治史や外交史からの出題が目立った。解答形式は、すべてマークシート方式である。用語を選択させる問題に加えて、4文を判断する正誤問題や用語の配列を問う問題などが出題されている。大問1題は史料問題が出題されることが通例となっている。2025年度は見られなかったが、図版問題が出題されることもある。難易度は標準的なもので、教科書などの学習で十分に対応できる。
2026年度入試対策・学習アドバイス
歴史用語中心の学習が必要
大正大学の日本史は、問題文の穴埋めを中心に歴史用語を選択させる問題が多く出題されている。そのため、用語の正確な暗記はもちろんのこと、問題文からキーワードとなる語を探し出して、穴埋めの選択肢を埋める能力が必要とされる。多くの問題をこなしながら、その空欄に、なぜその用語が該当するのかということを常に意識して学習に取り組みたい。
正誤問題対策も忘れずに
大正大学の日本史では、4文を判断する正誤問題も出題されている。2024年度は9問出題され、全体の4分の1程度の小問数にとどまっていたが、2025年度は18問が出題され、その出題数は倍増した。難易度は標準的なものが多いが、用語の選択問題に比べて、正誤問題を苦手とする受験生は多いと思われる。正文を正文と判断することはやや難しいことが多いので、まずは誤文を誤文と根拠を持って判断できるように演習を重ねていきたい。
史料問題の対策は必須
大正大学の日本史は、大問4題のうち1題は史料問題が出題されることが通例となっている(2025年度は第3問で、寛永十二年禁令(鎖国令)〔『教令類纂』〕と生類憐みの令に関する史料〔『御当家令条』〕が用いられた)。生類憐みの令に関する史料は受験生にとって初見のものであったと思われるが、例年出題される史料は、頻出史料である可能性が高いため、教科書などに掲載されている史料を中心に、まずは学習を進めておきたい。教科書に掲載のない初見の史料からの出題であれば、史料の内容や注釈、設問などをヒントに解答を導き出すことも可能であるが、頻出の史料であると、その史料に取り組んだことがないと解答を出すことがやや困難になることがある。入試本番までにいかに多くの史料に触れることができるかが合格への重要な鍵となるだろう。
文化作品などを図版でチェック
大正大学の日本史では、図版の出題が見られることもある。2025年度は見られなかったが、2024年度は第4問で大日本帝国憲法下の国家機構についての図版が用いられた。図版は教科書に掲載されているものが中心となっていることが多い。図版問題は一度も図版に目を通したことがないと、正答を導くことは困難であるため、今後も出題される可能性が高いと考えて、文化史の図版などを中心に学習に取り組んでおきたい。
