東洋大学大学からのお知らせ 入試対策情報
※昨年度(2025年4月入学)情報を掲載中
日本史
2024年度入試の問題分析
2024年度入試も例年同様解答形式はすべてマークシート方式だった。問題数はおおよそ40問前後、平均して42.2問だった。出題分野は原始から現代まで比較的まんべんなく出題されている。
設問形式は用語選択、文章正誤が大半であり、年代順に並べ替える年代整序問題や、史料の内容を整理する問題、地理を問う問題が一部出題された。特に文章正誤問題が多くを占め、5択の問題やXYZ3つの文章について正誤を問う8択の問題など、読むのに時間のかかる問題も多い。とりわけ後者では消去法が効かないため慎重に吟味することが求められ、難度が高い。出題される用語などのレベルは標準的なものが多いが、こうした設問形式の点で全体の難度は低くない。日本史の実力差が点数の差に表れやすい問題といえる。
2025年度入試対策・学習アドバイス
新課程対策について
2024年7月現在、東洋大学からの通知によると、2025年度入試の出題範囲は歴史総合を含むものとしているが、同時に「旧教育課程履修者に可能な限り配慮した出題とする」としている。したがって2025年度入試では歴史総合の内容もある程度は出題されると予想されるが、その内容は過去の入試問題の内容から大きく逸脱するものではないと予想される。東洋大学では例年近代史だけでなく戦後史もしばしば問われており、近現代史における外交関係をテーマとした問題や、同時期の世界情勢と日本との関係などを意識した問題が出されることは十分に考えられる。
したがって近現代史に関しては日本史探究の教科書をベースにしつつ、随時歴史総合の教科書を確認して同時期の世界の動きについての整理を行っておいてもらいたい。
教科書に基づいた学習を
設問の一部は細かい内容を含むものも見られるが、多くはそのような知識を必要としない問題であり、細かな知識を問う問題が正答できなくとも合格点に達することは可能である。教科書を中心に用語の意味、時代の全体像や因果関係などを整理しよう。また原始や現代史からも出題が見られることも東洋大学の特色のひとつである。時代に偏りがないように学習を進めてほしい。史料問題は教科書付属の史料集などから引用されており、選択肢のなかで史料が問われる問題についてもすべて基本的な史料なので、教科書などに掲載されている史料をよく読んで慣れておくと問題なく解答できるようになる。
史料を読む際はいつの時代の史料なのか、どんな内容の史料なのかを意識して読むことを心がけよう。また一部地図を用いた問題も見られたが、これもまた基本的知識で対処できるものである。教科書などで歴史的事件や建造物などが出てきたら、おおよその場所を確認するようにしておこう。
過去問演習をしよう
すでに述べたように2025年度入試は経過措置として旧課程学習者にも配慮した出題がなされるはずである。この点で過去問を解くことに意味がないわけではない。また出題形式に慣れておくことは何より重要である。特に難度の高いXYZ方式の文章正誤問題は、過去問を通じて誤文パターンに習熟しておくことが望まれる。時代のずれ、用語の意味のすり替えなど頻出パターンを意識して過去問を解くようにしよう。最後まで諦めず、多くの問題を解いて演習量を確保したい。
